PandoraHearts

□我慢しろなんて人が悪い
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最近エリオットとイチャイチャしてないなぁ…なんて暖かい日差しに照らされながら思う私ってやらしい?


元々エリオットは人前でなくても人といちゃつくなんてことは出来るタイプじゃないから仕方ないのだけれど。
でも、やっぱり寂しい気持ちになったりはするものよ…?いくら、一途同士だとしても。


「あ、++++」


裏庭で太陽の日差しに当たっていたらリーオがやってきた。


「放課後、エリオットが図書室に来てほしいってさ。じゃあ、僕は授業があるから」


それだけ言うとリーオは本を抱えて去っていってしまった。
きっとエリオットはいつもと同じく演奏室に隣接した控え室にいるんだろう。
リーオはほぼ毎日図書室に通うほどの本の虫だ。図書室ついでに伝言を頼まれたんだろうと++++は思った。


(リーオって自分は従者に向いてなかったはずなんだけどな、なんていいながら結構エリオットとは相性いいんだよねぇ…)


それはまたエリオットが自分と対等に向き合ってくれる従者を望んでいたからということもあるのだろうが。






























放課後の図書室には全くといっていいほど人気がなかった。
そういえば今日は図書委員の子が休んでいたような気がする。この時期は体調を崩す子が多いから大変だ。



いつもの場所…図書室の奥の書架、そこに一人の男子生徒がいた。




『エリオット!』


++++がその男子生徒の名を呼ぶとすぐにこちらを振り返った。


「悪いな、放課後に呼び出したりして」


『ううん、大丈夫だよ』


丁度エリオットに会いたいと思っていたときにその相手からの呼び出しだ。
迷惑なわけがない。


「少し数学で教わりたいところがあってな」


そう言って苦い微笑みを見せるエリオット。
普段は成績優秀であるはずのエリオットが人に勉強を教わりたいなど珍しい。
今回の範囲ってそんなに難しかったかな…と先日行われたテストのことを思い返す。
まぁ、そんなことはどうでもいいのだ。とりあえずエリオットと一緒にいられるのなら問題はない。





























『って、なるの』


「…ほぉ」


『わかった?私もここ苦手だから説明上手く出来てるか心配なんだけど…』


あれから早二時間…
下校が遅めの生徒たちも徐々に裏庭の近道を使ったり、寄り道をしたりと個々の帰路をたどり学生寮へ戻り始めていた。


「いや、分かりやすいと思う。家庭教師とか向いてんじゃねぇの?」


そう言い喉をくつくつと鳴らし笑うエリオットにはいつもの孤高さはなく少しだけ幼く見えた。


「んっ…戻るか、そろそろ」


一つ伸びをして、首をこきこきと鳴らし、立ち上がった。
しかし裾を引っ張られ目線はすぐそこへ向けられた。


「どうした?そろそろ戻らないと心配されるぞ」


『もう少し…もう少し…だけ、一緒にいたいの…ダメ?』


エリオットは立ち上がっている状態、++++はイスに座っている状態。
必然的に上目遣いになってしまう。


「…あと、三日だ」


『え…?』


「あと、三日我慢すれば長期休暇に入る。そしたら一緒にいよう」


どうせお前も家に帰るんだろう?、とエリオットは続けた。
そして++++の唇にキスを一つ落とした。










我慢しろなんて人が悪い
(三日も、とたった三日)(この違いはどのくらいなのだろう?)



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なんか甘いお話書いた覚えないなーと思って頑張ってみた。
けど…なんかエリオットで甘くするって難しいですね…うん、勉強します。

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