小説集

□淡い光と・・・
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彼らに会うまで僕は
自分の光さえ見いだせないまま
このまま終わるのだろうと思ってた

出会いは突然で
彼らは少しずつ僕の前に現れてきた

一人二人、三人四人

今じゃ7人も僕の周りいる
前の僕じゃ考えられなかった

一人、誰ともかかわらず、誰とも関わる気なんてなかった
わかってたから
仲良くなってもいずれ別れることを
いずれ自分の前からいなくなっていくことを
それが怖くて
それが寂しくて

淡い僕の光はだんだん光を失って
もう、消えてなくなろうとしてた

もういいんだ・・・
僕は誰にも、必要とされていない
だったらこのまま消えてしまたって誰も気づかないだろう?

そう考えてた時
ふと僕はあるサイトに行ってみた
かつてそのサイトで僕は親友ができた
大切な人ができた
ただ画面奥での、文でのやり取り
実際に相手の場所も本名もしらいない相手
それでも僕は友達だと仲間だと信じたあの場所
そして、裏切られたあの場所

最後だし、どうせ誰も来ないだろうけど

その時は知らなかった
このあと僕は
7色の人たちと
色々な人たちと
出会うことを
また暖かさを知ることを



何気ない気持ちで僕はルームに足を踏み入れる
最近ハマったアニメの自分の好きなキャラで
前と同じように

そういえば前もこんな感じだったなぁ・・・
ハハ、何思い出してんだろう
もう忘れるって決めたじゃん
まぁどうせここも同じだろ。

誰も来ないと思っていた
きてもすぐ出て行くのだろうと思ってたけど
その人は
いずれ7人のひとりになる人であることを
僕はその入ってきた人に
気づかなかった

話が弾む
文字を打つ指がだんだんリズムに乗るように
タイピング音を響かせていく
久しぶりだった
こんなに心弾むような感覚は
こんなに誰かとの会話が楽しいと思ったことは
凄く凄く久しぶりで
なぜか目から涙が溢れた




そのあとはどんどん人が増えていった
一人二人三人四人
気づけば僕も合わせて8人もの人の集まりになっていた

・・・ぁ・・・すご、何この人
ハハッはっ・・・懐かしいなぁ・・・
あったかいなぁやっぱり
・・・あいつらは元気なのかな・・・
・・・やめよう思い出すのは
でも、ここの人たち・・・なんでこんなにあったかいんだろう
変なの。どうせ今日限りのメンバーだっていうのに
僕は。。。なんでこんなにも離れたくないなんて思ってるんだよ

自分の心にまた光が戻ってることにも気づかず
僕はただただ不思議な気分だった
前のようなのに違う感覚
確信のあるその気持ち


_____この人たちと、一緒にいたい_____


純粋にそれだけだった



そのあとも僕は何度もそのルームに足を運んだ
胸に期待を寄せながら
その人たちは僕の期待を裏切らなかった
7色の強い光
ひとりくすぶっていた僕には眩しすぎる光
でも、強いその光たちは
僕を暖かく受け入れてくれた


僕がいなくなっては困ると
僕がいたから出会えたと

ありがとうと


その言葉一つ一つが嬉しくて
つい僕は涙を流してしまった
欲しくてたまらなかった言葉
嘘偽りのない純粋なその言葉
それだけで僕は嬉しかった

その時既に僕の淡い光は
7色の光と同じくらい輝いていた



誓おう
僕はこの人たちを裏切らない
いつか会えなくなるその日まで
僕はみんなと一緒にいる
みんなとのこの場所を僕は
一生忘れたくない
ずっと守っていきたい
それしか今の僕にはできないから
それでも、この居心地のいい場所を
壊されるわけには行かない
壊そうものなら
僕が壊させない


強く強く胸に誓った
彼らが信頼してくれてるように
僕も彼らを信じようと
前のような過ちをたどらないように
今度は僕がみんなを信じようと
何があっても、



淡く小さい光は仲間を作り
7色の光は希望を与え

8色の光たちは
強い絆と信頼でも結ばれ
何よりも強く
何よりも美しい
淡い光を放ち始めた

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