小説集

□怖い
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怖い
怖いよ

ここは真っ暗で
何も、なくて

僕はいつもここに一人


僕は、何かを手放すのが怖い
僕は、何かを手にするのが怖い

だってなくなっちゃったら僕は一人だ
大事なものが多いほど
なくしたとき辛くなる
心が押しつぶされるみたいに苦しくなる

そんなのは嫌だ
そんな悲しいのはいらないっ

いらない、いらない、いらない!!

だったら
初めから持たなきゃいい
何も手にせず
何もないままに生きればいい

悲しみも苦しみも知らなくていい
知らないほうがいい
だって傷つかなくて済むからさ

だって怖いから
怖いから、怖いから、怖いから
僕は怖いから
だってそうでしょう?
信じたものがなくなる恐怖
わかるでしょ?
僕はそんなの味わうのは嫌なんだ
怖いんだ




ねぇ。。。怖いよ
ねぇ。。。苦しいよ

さみしいよ 寒いよ 冷たいよ

あぁ誰か・・・・この氷みたいに冷たくなった僕の心を
誰か・・・温めて
誰か・・・氷をとかして




誰か僕から恐怖を何かを手ばなす怖さを


消し去ってよ

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