ELEAST〜神獣〜
□summer days〜セリナが過ごした日々〜
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2031年8月
山陰のとある田舎町
「…………」
哲也の朝は最近遅くなっている。9時を過ぎても起きない日すらある。授業が無い期間なのもあるが、哲也自身、早く起きる為の努力はしていない。
『哲也?起きてる?それとももう実家出ちゃったかな?まあいいや。来週広島に来て。同窓会の会議したいから、連絡頂戴ね。じゃ。』
最近の哲也の目覚ましは、高校から一緒の高松結衣の留守電になっている。彼女の声で哲也は目を覚ます。
「……そんな時間か。」
哲也の何気ない1日が始まったように思えた。