UNIVERSE ZERO
□第14話『地上』
6ﾍﾟｰｼﾞ/24ﾍﾟｰｼﾞ
同時刻
『諸君。まもなく大気圏突入を開始する。直ちに突入シフトに移行するんだ。』
ギャズの声で放送が流れると、船内が慌ただしくなる。大気圏突入シフトとは何なのかと疑問に思うアレンとコウイチだが、放送から５分しない内にギャズがやってきた 。
「船内は平気だが、船外が異常なほどの高温になる。壁に近寄らない事を勧める。それと、かなりの衝撃になるから、シートに座ってベルトをしてくれ。」
部屋の片隅には確かに頑丈に壁に装着されているシートとベルトがあった。ちょっとやそっとでは外れそうに無い。
「大気圏突入してから、THE EARTH本部までも長い。とりあえず、安全空域になったらまた来る。」
ギャズは若干早口でそう言い、急いで戻って行った。
「大気圏突入って、そんなに危険なんですか？」
「空気の壁の中への突入だ。並大抵の衝撃では収まらない。」