UNIVERSE ZERO

□第2話『新兵』
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「そういえば………アルクはどうした?」
「企業からの依頼だ。宇宙開発資源プラントを占領した武装集団の防衛兵器の破壊だとさ。」
「そうか………」

 DFU正規兵と傭兵の大きな違いだ。傭兵は対人戦闘もこなす。但し、戦闘により人命が失われた場合、罪を問われるのは依頼主になる。そのため、ほとんど全ての依頼主は殺人を許可しない。アルクの依頼も、あくまで武装の排除に過ぎない。

「そういう汚い仕事は全て傭兵頼みか。企業も傭兵の使い方を分かってらっしゃるようで。」
「ん?ありゃアヤコちゃんじゃないか?」
「?」

 確かにアヤコだ。機体に乗り込み、発進準備をしている。

「今日は訓練らしい。」
「珍しいねぇ。アヤコちゃんとアレンが別行動なんて。」
「気にするな。俺は仕事を選んでいるだけだ。この新型ジェネレーターとシールド発生装置。それに重力遮断加工を頼む。」
「重力遮断加工をね。」
「何だか、最近機体が重くてな。」

 
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