UNIVERSE ZERO
□第2話『新兵』
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「入るわよ。」
3分後。アヤコはコウイチを連れて部屋に入った。アレンは酔っ払ってそのまま寝てしまったとは思えない身だしなみで2人を出迎えた。
「待たせてすまなかったな。君がコウイチ・ノウミか。」
「はい。」
なるほど、確かに研修生上がりの新米隊員だ。と、正規兵でもないアレンでも分かる、コウイチの初々しい態度。しかし、だからといってアレンは特に何も言わない。
「ま、狭い所だが、せっかく来たのなら、ゆっくりしてくれ。」
「はい。ありがとうございます。」
「ノウミ君、アレンをあまり怖がる必要は無いわ。アレンは基本的に優しいから。」
「アヤコ、余計な事言うなよ。」
とりあえず、3人でテーブルを囲んで朝食を取る事にした。アヤコが買ってきたサンドイッチだ。
「何だアヤコ、いつもより量が多いな。」
「3人で食べるならこれくらいは必要じゃない?」
「すみません。朝食をご馳走になって。」
「いいの。お金なんて有り余ってるから。」
「そうも行かない。昨日は修理費がかさんだからな。少し気をつける必要がある。」