短編
□「後で読んでくれ」
1ページ/2ページ
拝啓 幸村精市様
誕生日おめでとう
改めて手紙で伝えるとはなんだか恥ずかしいものだな
手紙を書いてみてはどうだ
と蓮二に言われたのだか何を書いていいか正直わからない
たるんどるな
しかし伝えたいことは沢山ある
生まれてきてくれてありがとう
これほど嬉しいことない
もしお前が居なかったら俺はここまでテニスにのめり込んでいなかったかもしれない
お前がいたから今の俺がいると言っても過言ではないぞ
それほど俺の中でのお前の存在は大きいんだ
なんだか書いていて心がむずかゆくなってきた
柳生は仁王によく手紙を書くと言っていたがこんな気持ちになってるのだろうか
その2人で思い出したが、丸井がケーキを作って待ってるぞ、後で部室に来い
あとジャッカルと赤也が部屋の飾り付けにあと30分かかると言っていた
柳が頃合いを見て迎えに行くだろう
すまぬが、少し待っていてくれ
最後に幸村、俺はお前を愛している
真田弦一郎 敬具
→あとがき