Story
□2.「Gemelli」
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2.Gemelli
ー入学式から数日後ー
今朝は椎奈と登校。
「この学校ってバスケ部が強いらしいよ…って…栞奈?聞いてる?」
『うん。聞いてるよ。バスケ部が強いんだよね?』
「聞いてるならいいけど…」
「椎奈ちゃんおはよー!」
「あ、椎奈ちゃんだぁ!」
椎奈ったら…もう人気者なんだ…
『椎奈、私行くところあるから先行っていいよ。』
「えっ…ちょっと!栞奈!?」
椎奈が呼ぶ声を無視して私は走った。
行くところはもちろん…
『君はいつも1人だね。私と一緒だ。』
昨日、赤司くんと会った桜の下。
「何故、君は1人だとそう思う?」
『…赤司くん…?』
後ろを振り返ると、昨日ここで会った赤司くんがいた。
『赤司くん、勘違いしてない?私は椎奈じゃなくて…「君の名前は国府宮栞奈。俺のクラスの国府宮椎奈の双子の妹。違うか?」
『知ってた…の?』
「あぁ、最初からね。」
『だって…国府宮って言ったから…』
「…そうか。国府宮だと呼ぶ時に不便か…じゃぁ、゙栞奈゙と呼ぶが…いいか?」
゙栞奈゙と呼ばれて心のどこかで嬉しがってる私がいる。
『…うん。』
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