黄菖蒲
□ep.3
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『そ、そんなことが・・・』
まだ不安げな表情だったものの
さっきよりは落ち着いたのか答えてくれた。
真「べ、別にね?誰かが死ぬのが怖いんじゃないんだよ?
結局は他人だから、別に死んだって構わない。
教師なんてむしろ死んでくれて感謝するよ?
・・・でもね、私が誰かに従うって言うんなら話は別。
確かに私に闘う力はない。
でも私が生涯お仕えするのは未頼だけなの。他の誰でもないの。
私が自ら決めたのは未頼様だけだから、それ以外に使える気はない。
・・・他の人間に使えるくらいなら死ぬ覚悟だってある。
でも駄目だから。我慢した。死ぬことは許可されてないから。
・・・未頼様。私はどうすればいいですか?」
想像以上にすごかった。
少しは考えていたことではあったが
まさか、誰かに従うことでこんなことになるとは想像していなかった。
『ありがとう、真良。よく我慢したね。
でももう少し我慢して。そうすれば、今以上に素敵な日々が送れるようになるから』
頭をなでながら言えば
まだ不機嫌ではあるが、なんとか納得してくれた。