薄桜鬼*ひと恋めぐり
□遊園地デート
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ある晴れた二月の日曜日。
私は平助くんと遊園地デートに来ていた。
ここのところ毎週日曜日には平助くんと過ごしている。
彼の屈託のない笑顔と明るい性格に救われている部分は多く…
『ほら、まみ!!行こうぜっ』
差し出された手にそっと自分の手を重ねた。
このまま平助くんと一緒に居れば…幸せになれるよね…
『よっしゃ、まずはあれからだなっ』
そう言う平助くんが指差す方には、この園で一番人気のジェットコースターがあった。
『えー!?最初からあんな凄いの乗るの!?』
『なーに言ってんだよ!!遊園地に来たら最初にジェットコースターに乗るのは決まってんだよっ、な?』
悪戯っぽく笑う平助くん。
『うん、わかった。じゃ次は私が決めていい?』
『あぁ!!』
ジェットコースター前に出来た列に二人並んで、他愛もない話で笑ったり…
すごく楽しい。
ドキドキしたりはしないけど…穏やかな気持ちでいられる。
きっと…、永倉さんのことは忘れられる。