薄桜鬼*ひと恋めぐり
□新しい恋
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新しい一年が始まった。
私は今、平助くんと二人で初詣に来ている。
本当はお千ちゃんも一緒に三人で出かける約束だったんだけど、お千ちゃんがどうしても外せない用事が出来たとかで、今日は平助くんと二人。
永倉さんに異動の話をした日、あんな事があったにも関わらずやっぱり永倉さんは普段と変わらず…、変わらずって言っても何だか避けられてる感はあったんだけど…、とりあえずは周りにおかしいと思われるような態度は取らなかった為、原田さんや平助くんお千ちゃんは、何も知らないようだ。
そして、永倉さんの計らいで年末には私の送別会が行われた。
『あーぁ、明後日からは仕事かぁ。まみが居ないの寂しいよな〜』
平助くんがぼやく。
『同じ社内に居るんだもん。二度と会わないわけじゃないんだし』
『そうだけどよ…、…っつーか、お前は寂しくねぇのかよ…』
少しむくれたような顔で尋ねてくる平助くんが何だか子供みたいで、私はついつい笑みを漏らした。
『笑うなっ////』
『ごめんごめん。総務に行っても一緒にお昼食べたり夜はご飯食べたり、今までと変わらないでいてね?』
『ん?…あ、あぁ////…それよりさ、お前…』
珍しく真面目な声色の平助くんに首を傾げた。
『…新八っつぁんのことは…今も好きなのか…?』