薄桜鬼*ひと恋めぐり
□決心
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いつもと変わらない朝。
昨日までと少し違うのは…
私はあと2週間で営業課から異動してしまうとゆうこと。
考えても仕方ないと自分に言い聞かせ、着替えを済ませた私は会社へと向かう。
社につくと、コーヒーを呑みながら談笑する永倉さんと原田さんを見つけた。
『永倉さん原田さん、おはようございます』
『おぉ、まみ、おはよーさん。今日も寒ぃな』
『……………』
……あれ?
『本当ですね。私、今日は手袋してきちゃいましたもん』
原田さんと挨拶を交わしてる際、永倉さんが一言も言葉を発しないことに気づいた私は
『永倉さん?…どうかされたんですか?』
永倉さんの顔を覗き込むと、ぶつかった視線をあからさまに逸らされてしまった。
『あ……あの…』
例えようのない不安と緊張が体中を駈け巡った。
『俺、ちょっと…便所行ってくるわ…』
永倉さんは原田さんにそう言うと、そそくさとその場から居なくなった。