薄桜鬼*ひと恋めぐり
□とまどい
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社員旅行も終わり、社内の雰囲気もいつも通りに戻っていった。
あれから…
永倉さんと私はというと。
『まみちゃん、これコピー頼めるか?』
『はーい』
『悪ぃな、助かったぜ』
『どういたしまして』
大きな手が私の頭をポンっと撫でる。
…旅行前と何ら変わらない。
永倉さんとは想いが通じなかったと知っているお千ちゃんは、そんな私たちを見て不思議そうにしていたけど。
『なぁ…、まみ?…お前、ちゃんと飯食ってるか?』
お昼を食べに食堂へ向かう途中、平助くんに話しかけられた。
『え?食べてるよ〜、どうして?』
『んー…、何か少し痩せたような気がすんだけど…』
『平助、いやらしい〜、まみちゃんのどこを見てんのよっ』
『ば、バカお千!!変なこと言うなよっ////』
3人で笑い合いながら歩く。
あぁ、やっぱ友達っていいな…辛いことも忘れられる。