main

□はっぴーばーすでー
1ページ/1ページ



*ほぼ会話文






「コシマエーっ!!」


軽快な足音を立てながら走ってきた金太郎は、ぴょんっと跳ねると後ろからリョーマに抱きついた。

「何、重いし暑苦しいんだけど」

「わい、今日誕生日やねん!!」

「へー、それで」

「えー、お祝いしてーな」

「嫌。面倒だし」

「おめでとーって言うだけでえーから」

「嫌」

「えー言ってーな」

「しつこい」

「コシマエのケチ、アホー」

「……………」

「言ってーな言ってーな言ってーな言ってーなー」

「…あーっ、もう!!」


くるっと首だけを回すと、ちゅっと小さく音を立てて頬に口付けをひとつ。


「……Happy Birthday遠山」


真っ赤な顔でそう呟くと、すぐに首を戻して下を向いた。


「コシマエーおおきにー」


眩しい太陽のような笑顔をみせた後、リョーマと同じようにちゅっと頬に口付けを落とす。


「ちょっ、何で俺にするんだよ!!」
「えーやん、えーやん!!なーもういっかい。もういっかいしてーな!」

「嫌、絶対に嫌」

「ケチー」


◇はっぴーばーすでー◇

―ちょっとだけ、ちょっとだけ素直になってみた。


「…もう一回だけだからね」


そう言うと、再びくるっと首を回した。





[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ