陰陽獣

□第十二章:五指獣
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【龍斗目線】


龍斗「俺のもう1人の親父も竜だったんすね!」

飛月「前にも言いましたがジハドラバの者は全員何らかの竜の血が入ってるんですよ。大概は皆普通の竜や俺のような飛竜が入ってますよ」

龍斗「銀牙って人、狼ってイメージが強かったけどちゃんと竜族なんすねー」

鷹虎「しかも神獣の銀竜の持ち主なんだな。凄いなぁ龍斗の親父達は」

飛月「はい。国王の黒竜、銀牙様の銀竜、本当お似合いですよね」


そんなすげぇ人達なんだ

銀牙って人にもやっぱ会ってみたいな


鷹虎「ところで、五指獣は一体何を始めようとしてるのか……」

飛月「今わかってる事は、ある物を世界中で探していて、それが紫雲の短刀と竜の刻印だという事です。紫雲の短刀は奴等の手に渡ってしまいましたが」

凱「でも奴等が集めてるのはその2つだけとは限らねーよなー?」

飛月「そうなんです。きっとまだあると国王も言ってました」

鷹虎「ジハドラバに竜の刻印の持ち主の国王がいるってわかったからまた襲来するのも時間の問題かもしれんな」

龍斗「でもでも、もう空間を切り裂く野郎は倒したんすよね?ジハドラバに入る方法は無いんじゃないんすか?」

飛月「はい。それにあれから国王は以前よりも強力な結界を張りましたのでちょっとやそっとじゃ破られる心配はないと言ってましたよ」

龍斗「おー」

鷹虎「龍斗も竜の刻印を持っているという事は絶対に奴等に知られないようにしないとな」

飛月「そうですね」


そしてしばらくすると羅悟さんが戻ってきた



龍斗「羅悟さん……大丈夫すか?」

羅悟「俺、決めたぞ。この都の酒を1からまた作り、頑張って世界1を取り戻す!」

龍斗「おおお!!」

羅悟「落ち込んでなんかいられないよな!」

鷹虎「頼もしいな」

凱「かっこいいぜ羅悟」

羅悟「て事で俺には時間がない!さっさと四神柱に行って宝珠に魔力を注ごうぜ龍斗!」

飛月「そうですね!」

龍斗「えっと場所は……」

飛月「場所はエエンレラ大陸の山奥です」

凱「おーエエンレラか!」

龍斗「凱さんのとこっすよね!」

凱「そうだ。でも四神柱らしき物なんてあったかなー?」

飛月「凱さんの故郷のルペカ村よりもっと遥か山奥なんです」

凱「ルペカ村より山奥だともはや危険レベル8以上だぞ。ルペカの者でも1人では絶対に行かないようにしてるんだ」

龍斗「ま、まじ……」

飛月「大丈夫です。場所はわかってるので俺が飛んで送りますよ」

龍斗「おー!よかったー」

飛月「ではさっそく参りましょうか!」


飛竜の姿に竜化する飛月さん


飛月「さぁ背中へ」


みんな飛月さんの背中に次々と飛び乗る





飛月「さぁ鷹虎様も」

鷹虎「……俺はさ、ここで待っちょるよ」

龍斗「え!!」

鷹虎「人数少ないほうが飛月殿の負担にならんだろうし、俺はちとイシュアにまた行って紫雲の短刀について調べてみようと思ってな」

凱「それなら俺も残ろうか?」

鷹虎「いや、凱は龍斗についてやってくれ。四神柱の場所が危険地帯ならなおさらだ。龍斗を守ってやってくれ」

龍斗「い、嫌だ!駄目っす!!鷹虎先生行かないなら俺も行かない!」

鷹虎「……わがまま言わんではや行ってこい」

龍斗「嫌だ!!俺、今まで鷹虎先生と離れた事ないんす!ベケウ村の時からずっと近くに居たんす!!嫌だ!」

鷹虎「龍斗……」

凱「鷹虎困ってるぞ」

龍斗「だ、だって……」



……寂しいんすもん



鷹虎「……ん?どうした?」

龍斗「……あ、いえ……別に……何でもないっす」

鷹虎「一生会えなくなる訳じゃないんだ。すぐまた会えるさ」

龍斗「……約束ですよ?」

鷹虎「ああ。約束だ。行ってこい」


鷹虎先生はそう言って大きな手で俺の頭を撫でてくれた


飛月「さぁ行きましょう」


こうして俺達は鷹虎先生と別れエエンレラ大陸の四神柱へと向かった





【紅蓮目線】


あれから約1年半

探していた紫雲の短刀がついに手に入った


水無月「では最後の測定を始めましょう」


片腕を無くした水無月

腕を喰われてしまったらいくら治療魔法のスペシャリストの水無月でも治す事は出来ない

俺がしてやれる事はただ1つ


あのクソ共をぶち殺す事だ


水無月「さあ羽織を脱いでベッドへ」


全裸になりベッドへ仰向けになる


あれからすぐに竜化の術の特訓を積み、修行もして更に力をつけてきた

その強さを定期的に水無月が数値化して記録をする

今日は測定の最終日

水無月の計算だと今日、俺1人で獄禅と銀牙を確実に殺れる力が数値に現れるらしい


水無月「ではまず人間の状態の数値をいきます」


俺の体に魔法をかける水無月


紅蓮「くおお!チンコがすげぇ勢いで勃起するぜぇ!たまんねぇぜ!!」

水無月「毎回同じ事言ってますよ」


測定は俺のチンコが完全に勃起状態になって開始する


紅蓮「ハァハァ!いいぜ!完全にギン立ちだ!」

水無月「では測定します」


結果はすぐに出る


水無月「終わりです。では次は竜化の状態を測定します」

紅蓮「おう」


竜化で紅竜の姿になる


水無月「ではいきます。性器ははやしたまま勃起状態でいてくださいね」

紅蓮「ああ」


そして竜化状態の測定も終わり人間の姿に戻った


紅蓮「んで、どうだったんだ?最後くらいその結果教えろよ」

水無月「やはり、俺の計算通りでしたよ。これを見てください」

紅蓮「これは?」

水無月「獄禅と銀牙の年齢や陰陽獣、それと強さを数値化したものです。強さは1から1000の数値で表してます。矢印の横の数字は竜化した時の数値です」

紅蓮「んー。数値が1000に近いほど強いって事だよな?」

水無月「そうです」

紅蓮「お前いつの間にこんなデータ測定したんだ?奴等に俺と同じやり方なんて無理だろ?」

水無月「俺があの時ただやられただけだと思いましたか?奴等に気付かれないようにデータを測定してました。あの時奴等は勃起してませんでしたからちょっと数値化するのには大変でしたが」

紅蓮「へー。ご苦労なこった」


獄禅/40歳/炎属性
陰陽獣の血は黒竜、鷲、黒豹
身長196p
魔力770→853
筋力706→831
知力761→805
守備747→911


銀牙/34歳/土属性
陰陽獣の血は銀竜、狼、鮫
身長190p
魔力655→749
筋力670→784
知力755→789
守備716→879


紅蓮「で、俺は?」


紅蓮/29歳/炎属性
陰陽獣の血は紅竜、ライオン、山猫
身長183p
魔力810→945
筋力764→906
知力623→650
守備788→976


紅蓮「何だよ!?奴等に知力が負けてるじゃねぇかよ!」

水無月「でもそれ以外は全て数値を上回ってます」

紅蓮「でもこれって奴等の数値足したら余裕で俺の数値負けてんじゃんかよ」

水無月「いえいえ。奴等が2人がかりできても奴等の数値が足されるという計算にはならないんですよ。あはは」

紅蓮「お、お前今バカにしただろ!」

水無月「し、してませんよ!団長にどういう計算でこの数値が出たかを説明してもきっとわからないと思います」

紅蓮「……完全にバカにしてるな」

水無月「もう終わりにしましょう!風邪引くんで羽織を早く着てくださいね。まぁ何とかは風邪引かないって言いますがね」

紅蓮「……あーはいはい」



とりあえず俺1人で奴等を確実に殺れる事がわかった


早く会いたいぜ

殺す前にぶっこみまくって、いかせまくって魔力空にしたら竜の刻印の腕もぎとって最後は跡形なく炎で消してやるぜ!!


紅蓮「ぐぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!興奮してきたぜ!!ハァハァ!!」

水無月「………」


もうすぐ行くからな

待ってろよクソ黒竜クソ銀竜!!
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