陰陽獣

□第十二章:五指獣
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【乱舞目線】


銀牙「ぐぅうわあああああああああああああ!!!!」

獄禅「銀!!!」


水無月の薬液を魔力に融合させる術は本当に厄介

味方の俺ですら時々恐ろしくなる


乱舞「あっちが気になるか?だが今はこちらの戦いに集中するんだな」


獄禅は竜化をやめ人間の姿に戻った


乱舞「竜化を解いていいのか?俺は風属性だから飛ぶ事ができるんだぞ?」

獄禅「竜の陰陽獣の血は鳥の血と同様、翼をはやし飛ぶ事ができる」

乱舞「なるほど。竜の陰陽獣は便利だ」


飛ぶ事ができない接近戦が得意な相手なら人間

遠距離攻撃が得意な相手なら竜化

飛ぶ事ができるが接近戦が得意な相手なら人間の姿で翼をはやす


団長も竜化を極めればもっと強くなるはずだ



獄禅「どちらのスピードが早いかが勝敗を決めるな」

乱舞「風属性の俺に決まってる。さぁかかってこい!」

獄禅「そんじゃ……いくぜ!」


目付きが変わり凄いスピードで攻撃をしてきた!


乱舞「!!」


は、早い!!

避けきれない!


乱舞「がはぁっ!!!」


魔力を纏わせた拳で腹を殴られた


乱舞「がはっ!!げほっ!ハァハァ!ハァハァ!!」


う、嘘だろ!?

な、な、なんてスピードしてるんだこいつ!


完全に俺より素早い!


獄禅「さすがに高レベル。潰れなかったか」

乱舞「がはっ!ハァハァ!ハァハァ!」


内臓潰すつもりだったか!


乱舞「ハァハァ!!1発と見せかけて……ハァハァ!3発も撃ち込んできやがったな……ハァハァ!ハァハァ!」

獄禅「よくわかったな。だが3じゃねぇ。5だ」


スピードじゃ勝てない


それなら

魔法で勝つしかない



杖を風の弓に変えて構えた


獄禅「お前も弓か。お前らで流行ってんの?」


竜化で人間の姿から黒竜の姿に変わる獄禅


弓が相手ならそうするわな



乱舞「ハァハァ!俺の弓は誰よりも早い。いくらお前らでも止めきれない!」

獄禅「打たせてやるからやってみろよ」


この攻撃が効かないなら俺は獄禅には勝てない



魔力を高め


乱舞「死ねやああああ!!!」


獄禅に向け思い切り放った!





【水無月目線】


動けなくなった銀牙の元へ


銀牙「くっ……ハァハァ!ハァハァ!」

水無月「こんな間近で竜を見るのは初めてだ」

銀牙「ハァハァ!ハァハァ!」

水無月「力強い目、それに逞しく美しい銀色の肌、この見事な筋肉質な体……ハァハァ……興奮するぜ……ハァハァ……」

銀牙「ハァハァ!気安く触るんじゃねぇ!俺を触っていいのは国王だけだ!」

水無月「ハァハァ……お前とあの国王の竜化状態のセックス……ハァハァ……想像しただけでどうにかなりそうだ……ハァハァ」

銀牙「ハァハァ!変態野郎だったか」

水無月「変態?人間を食べるお前に言われたくないなぁ」

銀牙「ハァハァ!ハァハァ!」

水無月「しかし硬い皮膚だなぁ。少し剥ぎ取って研究しようか」


硬い皮膚






水無月「こ、これは!!しまった!」




気付いた時には



銀牙が俺の頭を掴み

次の瞬間!


水無月「ぐあああああああ!!」


地面に思い切り叩きつけられてしまった!


銀牙「気付くの遅かったな」

水無月「が……は……」


こいつ

弓矢が刺さる寸前に土の魔法で全身を覆い偽物の硬い皮膚を作っていやがった!


銀牙「これがレベル7と8の違い」

水無月「ハァハァ!ハァハァ!!」

銀牙「とりあえず、腕をいただくとしようか」

水無月「な!!?ば、や、や、やめろ!!」



銀牙は俺の片腕を


水無月「ぐわあああああああああああああ!!!!!」


引きちぎって喰ってしまった


水無月「俺の腕があああ!俺の腕があああ!ぐわああああああああ!!」

銀牙「さすが高レベル。うま」

水無月「ぐわああああああああ!ふざけんな!クソがあああああ!!!」

銀牙「次はどこを喰おうか」


やばい!このままでは全身引きちぎられ喰われてしまう!!





【獄禅目線】


乱舞が放った弓矢は風の魔力で加速され物凄い速さで俺に飛んできた


しかし



乱舞「う……嘘……だろ……」


飛んできた弓矢を見切り掴んだ


獄禅「お前本当にレベル8か?」


しかし次の瞬間!!


いきなりその掴んだ弓矢の周りの空間が歪んでいく!

いや違う!空間が切れている!?


すぐに弓矢から離れたが


獄禅「うぐっ!!」


弓矢を掴んでいた腕が切り裂かれてしまった


黒竜になっていなかったら腕は完全に切り落とされてしまっていただろう


乱舞「ハァハァ!クソ!傷がついただけかよ!」

獄禅「今のその攻撃に水無月の毒液が融合されていたら俺はアウトだったな」

乱舞「ハァハァ……ハァハァ……」

獄禅「銀達もそろそろ終わるみたいだな。こっちも終わりにしよう」



その時

また乱舞は弓を構えた


獄禅「何度やっても同じだぜ?」


そして

弓矢を放った!


それも


獄禅「な!?」


俺にではなく、銀に向けて撃ちやがった


獄禅「銀!!避けろ!」

銀牙「!」


地面に叩きつけていた水無月を離し、すぐに回避する銀


乱舞「水無月!!俺達ではこいつらには敵わない!!俺が空間を切り裂くから団長を連れて一旦退くぞ!」

水無月「ハァハァ!わかった!」


乱舞と片腕を無くした水無月は団長の紅蓮の元へ




【乱舞目線】


すぐに空間を切り裂いた


乱舞「さぁ早く団長をこの空間から外へ!」


喋る事も動く事もできない紅蓮団長を空間に入れ外へ逃がした


乱舞「さぁ水無月も!」

水無月「ああ!」


続いて水無月も外へ出ていった



よし


とりあえずは退くが必ず竜の刻印を奪いにまたくるからな!


空間に足を踏み入れた







が、その時




乱舞「!!!!」

獄禅「おい?」

乱舞「ひ、ひぃ!」


獄禅に腕を掴まれてしまった!


獄禅「どこへ行く?」

乱舞「は、は、離せ!!」

銀牙「国王、こいつ喰っていい?」

獄禅「ああ。好きにすればいい」

乱舞「や、や、やめてくれ!!」

銀牙「国王の大事な腕に傷をつけた。俺はお前を許さん」

乱舞「ぐわああああああああああああああああああ!!!」





戦ってみてわかった

紅蓮団長のほうが断然強い



黒竜の獄禅、銀竜の銀牙

紅蓮団長が殺しにいくだろう



必ず
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