陰陽獣

□第十二章:五指獣
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次の日

来たばかりだが龍斗達が待っているコルカに帰る日だ


飛月「皆さんおはようございます」

雷響「羅悟さん、国王と昨日はどうでした?すっげぇ良かったんじゃないですか?」

羅悟「あははは、まあね。最高の時間だった」


……もっと国王とやりたかったな



獄禅「羅悟殿、龍斗と特別な陰陽獣の宝珠に魔力を注いでくれ」

羅悟「はい!えっと確か決まった場所に行って性交しないといけないんですよね?」

獄禅「そうだ。玄武の四神柱は世界の北にあるエエンレラ大陸だ」

羅悟「おおー!エエンレラ大陸って確か龍斗達の仲間の凱殿の故郷がある大陸ですよね」

獄禅「うむ。凱の故郷はエエンレラ大陸の山奥のルペカ村という所だ。玄武の四神柱はそのルペカ村よりもっと山奥にいった場所に立っている」

雷響「エエンレラ大陸ってレベル7の高魔力の危険地帯ですよね?」

羅悟「な、7!?」

獄禅「そうだ。この間凱を迎えに1度ルペカ村には行った事があるからルートはわかっている。ルペカ村からの四神柱のルートも調べたからそこまで危険ではないはずだ。飛月に送らせるから安心してくれ。飛月、頼んだぜ」

飛月「はい、わかりました」

獄禅「雷響、お前はここに残れ」

雷響「あ、はい。元々そのつもりでした」

羅悟「え?戻って龍斗達と旅は続けないのか?」

雷響「……俺はしばらくここで国王と魔力高めたり修行したりするつもりです」

羅悟「おー、それは偉いなー!頑張れよ」

雷響「はい」

飛月「ではそろそろコルカに向かいましょう!」

羅悟「国王、またいつか相手してくれますか!?」

獄禅「もちろんだ。またやろうな」

羅悟「はいっ!」


翼のはえた飛月殿の背中に乗りコルカへ向けて飛び立った





【凱目線】


鷹虎が宿へ戻ってきた


凱「おう、お帰り。どーだ?少しは落ち着いたか?」

鷹虎「……あいつは?」

凱「龍斗も気持ちが不安定だったから俺とさっきまで性交して気分転換させてた。今風呂入ってるぞー」

鷹虎「……そか」

凱「龍斗はもう大丈夫だ。鷹虎に謝りたいってずっと言ってたぞ」

鷹虎「……謝らなきゃならんのは俺の方だ」

凱「鷹虎。お前はまだ気持ちが不安定に感じるぞ。俺と繋がって落ち着くか?」

鷹虎「……いや、いい。ずっと寝てなくて気分が悪い。ちょっと部屋で寝かせてくれ」


鷹虎、顔色が悪いなぁ


凱「ほ、本当にだいじょ……」

鷹虎「大丈夫って言っちょるがって!ほっといてくれや!」


寝室に行ってしまった


龍斗「あれ?今鷹虎先生の声聞こえませんでした?」


龍斗が風呂から上がってきた


凱「おー。今帰ってきたぞ」

龍斗「俺、謝ってくる!」

凱「待て、鷹虎はずっと寝てなくて気分がすぐれないみたいだ。寝かせてやれ」

龍斗「……そすか」

凱「明日は羅悟が帰ってくる日だ。もし羅悟が玄武だったらそのまますぐに四神柱の場所に行かなきゃならないだろ?俺達も早めに寝ようぜ」

龍斗「……はい」





【龍斗目線】


次の日の朝

まだ薄暗い


今日は羅悟さんが戻ってくる日だ


ベッドには鷹虎先生と凱さんがまだ寝ている


鷹虎先生

ぐっすり寝てる


いつも仲間を守る為に率先して睡眠時間を削って動いている鷹虎先生


龍斗「ありがとうございます。それと昨日は本当に生意気言ってすいませんでした……」

鷹虎「………」



起こさないように羽織を着て外へ行った


龍斗「うーさっみぃ」


羅悟さん

この都見たらきっと悲しむよな


目を閉じて両手をあげた


俺にこの都を救う力があるなら、たのむ!!毒を全部吸いとってくれ!!


龍斗「………」



何も起きることはなかった




その時!!








龍斗「!!!」


いきなり後ろから大きなマントで包まれた!


龍斗「だ、誰!?」


こ、この匂い


龍斗「た、鷹虎先生!?」

鷹虎「寒いだろう?一緒に少し入ってようぜ」

龍斗「た、だ、だがどらぜんぜい!!お、俺!俺!あんな酷い事を!本当にずびばぜんでじだぁああ!」

鷹虎「……謝るのは俺のほうだ。殴ったりして本当にすまない!」

龍斗「や、やめてください!鷹虎先生悪くないっすから!!」

鷹虎「じゃあ龍斗も悪くないから、この話はこれでおしまい。な?」

龍斗「鷹虎先生……」

鷹虎「ところで両手なんてあげて何をしてたんだ?」

龍斗「この都の毒を全部吸いとろうと思って……でも出来なかったっす」

鷹虎「そうか」

龍斗「俺って今レベルどのくらいですか?」

鷹虎「今5だな」

龍斗「青龍が覚醒したのに5って低すぎますよね……」

鷹虎「性交で魔力を高め合うのもいいが、やはり龍斗は基礎をもっと鍛える必要があるな」

龍斗「基礎かぁ……なんかそういうの1番苦手かも……」

鷹虎「昔、杖をだしてその杖に全魔力を集中させる修行を教えたの覚えちょるか?」

龍斗「覚えてますよー!5分もできなかったなぁ」

鷹虎「あの修行をまた毎日行いなさい」

龍斗「あ、あれを?」

鷹虎「あれは魔力のコントロールを鍛える基礎が全て含まれちょる修行なんだぞ」

龍斗「わ、わかりました!毎日必ずやります!」

鷹虎「うむ。龍斗にはペガサスの血も入っちょるから必ず強くなるはずだ」

龍斗「俺がんばります!鷹虎先生、これからも宜しくお願いっす!」

鷹虎「うむ……そろそろ凱を起こして支度をしよう」

龍斗「はいっ!」




凱さんを起こししばらくするとコルカに羅悟さんと飛月さんが帰ってきた




羅悟さんは酒蔵で泣き崩れた


鷹虎「長と大事な話等があるはずだ。俺達は宿で待つとしようか」


宿へ行き、羅悟さんを待つ事にした


羅悟さんがやはり四神獣の玄武の持ち主だった事やコルカの都が壊滅した原因に五指獣が絡んでいる事を飛月さんと話していた


飛月「……五指獣ですか。それは厄介な盗賊団に絡まれましたね」

龍斗「やっぱり飛月さんも知ってるんすね」

飛月「はい。五指獣のメンバーって日々入れ替わってるって知ってました?」

鷹虎「ああ。何となくは聞いたことはある」

飛月「メンバーの誰かが死んだらちゃんと5人になるように足りない人数を補充するんですよ」

龍斗「そんな強い奴等なのにメンバーが死ぬとかあるんすか?」

飛月「実はですね、1年半くらい前に国王と銀牙様が2人で五指獣のメンバーの1人を倒した時があるんですよ」

鷹虎「なっ!?」

龍斗「俺の親父達が五指獣を!?」

飛月「あの時の事をお話しましょうか」
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