陰陽獣

□第十一章:四神獣
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【迅義目線】


鷹虎達の居場所はジハドラバ


だがジハドラバの場所は全くわからないままでいた



そして今、砂漠の大陸のサンクルスという町に来ていた


迅義「これからどうするつもりですか?」

蒼漣「………」

迅義「あてもなく西の大陸を探しまわってますけど……」

蒼漣「うるせぇええ!黙れ!」

迅義「………」


蒼漣の機嫌は最悪だった


こんな事ならシュマリ族達を殺る前にジハドラバの場所を聞いておくべきだったな

第一ジハドラバってあの架空の場所だろ?

確か古の竜が住んでいるとかなんとかいう話だったかな

本当に存在なんかするのか?


俺達はシュマリの奴等に騙されただけじゃないのか?





そして今日も町の路地裏へと入る


歩いてくる奴を見つけたら金を奪い殺す

容姿が良ければ無理矢理魔力を高め合い、最後は殺す


最近はそんな日々を送っていた




葉煙草を吸い木箱の後ろに座り待ち伏せをする

もちろん闇の力で気配を消す

これで大抵は全く気付かれる事はない







と、その時だった

3人の男が荷物を抱えやってきた




そしてその男達の背中に突然






迅義「………!?」

蒼漣「な、なんだあれは……」




翼がはえた



蒼漣「な……」

迅義「……あ、あの翼、鱗がありますね」

蒼漣「鱗?じゃあ鳥じゃねーな」

迅義「……も、もしかして……竜!?」

蒼漣「竜!?」

迅義「……もしかしたらジハドラバと関係のある奴等じゃ!?」

蒼漣「……おもしれぇ」

迅義「何をするつもりですか?」

蒼漣「ジハドラバの事を聞くに決まってんだろ?もしジハドラバと関係なくてもあの翼見ただろ?あれはレア種に違いない。性交しないなんて勿体ねーよ」

迅義「そうですね」

蒼漣「あの後ろの雑魚2匹は要らねぇ。お前が殺れ」

迅義「はい」


俺は気配を更に消し、家来2人の後ろへ行き



手刀で首をはねた




飛月「!!!」

蒼漣「動くなよ?」


蒼漣は男の背中に短剣を突き付けていた



蒼漣「質問するから答えろ。嘘をついたら即効殺す。いいな?わかったなら頷け」


ゆっくりと頷く男


蒼漣「名は?」

飛月「……飛月」

蒼漣「飛月よ。この翼は竜か?」

飛月「……そうだ」

蒼漣「お前はジハドラバの者か?」


またゆっくりと頷く飛月



蒼漣「やはりそうだったか」

迅義「本当に存在したのか……」

蒼漣「よし。俺達をジハドラバへ連れていってもらおうか」

飛月「わかった」

蒼漣「やけにあっさりだな」




こうして俺達はジハドラバへと向かった






ジハドラバ

そこはまるで地獄のような場所だった


空は赤黒く雷が鳴り響く


そうかと思いきや、遠くの空は青く日が差し込んでいる


不思議な場所だ


なにより驚いたのはこの爆音



迅義「な、なんだこの音は……」

蒼漣「火山かなんかだろう」



そして俺達は奇妙な形のでかい砦に到着した




飛月「さぁ、中へどうぞ。国王に会わせます」



その国王とやらの魔力は俺達とは次元が違うくらい強力なものだった






【飛月目線】



飛月「ここが国王の部屋です」


俺はまだ背中に短剣を突き付けられていた


飛月「国王、只今戻りました。入りますよ」


いつもは国王の性交中は勝手に中へ入る事はほぼない

緊急の来客や用事がある時も一旦性交をやめ、相手が部屋を出てから中へ入る

国王にそうしろと言われていた訳ではないから、いきなり入っても国王は驚きもしないだろう



扉を開け中へ入ると


獄禅「ハァハァハァ!!もう少しそこで待っててくれ!!」


俺達が部屋へ入っても村の民との性交をやめる様子はなかった



真剣な顔をして筋肉質な体を激しく揺らし、民の尻へ後ろから突きまくる国王

汗は大量に吹き出し、そこらじゅうに飛び散っていた



格好いいです


格好よすぎますよ!国王!!



蒼漣「な、な、なんだあのチンコ……す、すげぇ……」

迅義「……ハァハァハァ」



目の前に悪党がいるというのに全く気にもしない国王


国王からしたらこんな2人はただの雑魚




獄禅「うぉおおおおお!!!イクぜぇええええ!!うぉおおりゃああああああ!!!イクっ!!!……っあああ!!あああ!!」


民の中へ大量に魔力をぶちこんだ


民の尻から入りきらなかった国王の精液が溢れて、太ももへと垂れる



ああああ……あの溢れた精液……

……もったいない!!





……なんていってる場合じゃなかった!



こ、国王

ピンチです



俺、背中に短剣突き付けられてるんです!





国王の相手をしていた民は下を向いてフラフラしながら部屋を出ていった



獄禅「ハァハァハァ……待たせたな」


腰に布を巻き、汗だくの体のまま国王は葉煙草をくわえてやってきた


獄禅「ジハドラバへようこそ。俺が国王の獄禅だ」

迅義「…………」

蒼漣「てめぇ頭おかしいのか?」

獄禅「ん?ああ、すまんなこんな格好で。目障りなら羽織を着るぜ?」

蒼漣「ちげーよ!てめぇ今どんな状況かわかってんのか!?」

獄禅「いや?わからねーな。教えてくれよ」

蒼漣「てめぇの部下がどうなってもいいのか!?あ?」


背中に突き付けた短剣を国王に見せつけた



獄禅「何が目的だ?金か?いくらだ?」

蒼漣「金なんかいらねぇ!」

獄禅「ではなんだ?」

蒼漣「鷹虎はここにいるんだろ?」

獄禅「いねーよ。ちょっと前に旅だったぜ?」

蒼漣「どこへ行ったんだ」

獄禅「なんか空気がわりーな」


そう言って部屋の大きな窓を開ける国王


獄禅「このでけぇ窓開けてジハドラバの空を見ながらセックスするのは最高なんだぜ?」

蒼漣「どこに行ったか聞いてんだ!!答えなきゃこいつ殺すぞ!!」

飛月「……こ、国王」

獄禅「…………」


髭を触り黙る国王


あああ、やばい!


髭を触って黙る国王は「さぁどうするべきか」と焦っている時によくやるしぐさなんだ



獄禅「……わかった。教えるから飛月に危害は加えないでくれ。ジハドラバの地に何もしないで大人しく出ていってくれ!頼む」


頭を下げる国王


蒼漣「いいだろう」



こんな雑魚に

頭なんて下げないで下さい国王!!
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