はじめました。
□03
1ページ/1ページ
.
『なんでわたしの名前知ってるんです…?』
わたしは首をゆっくりと傾げた。チャン・ヒョンスン氏は自分のポケットから鍵を出した。わたしはそれはじいっと見つめた。
「合鍵」
誰か、説明してください。
『なんで合鍵!?全く理解不能なんですが!あの、チャン・ヒョンスンさんはわたしの…知り合いですか?』
「そうです」
知らない。絶対知らない。こんな美系のお兄さん。だれか止めて夢なら覚めて!
わたしは色んな事を頭の中に浮かべていた。
強く握りしめていた郵便物が床にぱらぱらと散っていく。
「あ、これ」
チャン・ヒョンスン氏は一枚の手紙を取ってわたしにみせた。
わたしの母からだった。心配だから手紙をくれたのか…ママ。
わたしは落ち着いてその手紙の中を取った。
『……は?』
衝撃の内容の文章であった。
チャン・ヒョンスン氏は優しく笑ったまま。
.