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□デレをください
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YS「おっとジュニョン、ここで恋人登場」
「ん?」
わたしはBEASTの仕事現場にやってきた。今日は調子が良かったのでジュニョンのためになんとお弁当を作ってきたのだ。
わたしってほんと女子力高い。
しかも調子に乗って他のメンバーの分まで。
わたしって女子力の塊だわ。
『みんな!お弁当作ってきた!』
HS「みんなって俺も??」
DW「僕も??」
わたしはウンウンと頷きながらメンバーの元に駆けた。ドゥジュンは感激して目をキラキラと輝かせている。
一方ジュニョンは少し外れたところでわたしたちを眺めている。なんでそこにいるのか。
『ジュニョン、お弁当』
「おう」
わたしが不安そうな声で呟くとジュニョンはスタスタと近寄ってきてお弁当を受け取ると、また元の位置に戻った。
ギグァンが「照れ屋だもんねぇ」なんて隣で呟いている。わたしにはどうも照れているようには見えないのです。
ムスッとした顔でこちらを見ている彼。わたしが見ても目線をそらそうともしない。
DW「僕たちお弁当食べてますから、ジュニョンヒョンのとこ行ってあげてください」
さすがドンウン。気が利くなあなんて思いながらありがとうと言うと、わたしはジュニョンの近くに行った。
ジュニョンはわたしのことをただ見つめながら黙っている。
『ん?食べないの』
「おう」
言われるがままにジュニョンはお弁当を黙々と食べはじめる。この人なんか変。わたしの視線をチラチラ確認しながら箸を進めている姿はなんだか愛らしくみえた。
『なんかあった?』
「別にない」
『なんか怒ってる?』
「別に怒ってない」
『なになに?』
「だから怒ってねえよ」
ジュニョンはなんでだか照れ始める。わたしなにもしてないわよ。ジュニョンは前よりもガツガツとお弁当を食べる。大丈夫かしらこの子。
ちょっといじめてやろう。
『わたしに会いたかった?』
ジュニョンが食べ物を吹き出しそうになっていた。その姿にわたしはケラケラ笑ってしまった。
ジュニョンはわたしを横目で睨むと、
「ちげーよ!なんでそうなんだよ」
『いかにもわたしに会いたかったー!みたいな顔してたから』
「ハッ!?」
ジュニョンは眉間にシワを寄せて焦っている。彼はわたしの顔を一瞬見ると大きく顔を背けた。
わかりやすいな、この子。
『あーそっか』
「か、勘違いすんなよ!!」
『はいはい』
焦りながらお弁当を食べるジュニョン。
『わたしのこと好き?』
「好きじゃなかったら付き合ってないだろ」
『そこは好きって言えよ』
「いい」
end.
(お弁当、おいしい?)
(…まずい)
(そろそろデレをください)
(ホントニマズイ)
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