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□仕返し
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『……』
久々に彼女のももの家にやってきた。すごく会いたかった。まあそんなこと直接言うのは絶対に無理だけど。
「もも……どうした?」
『どうしたって…さっきから触ってんのジュニョンでしょ』
自分の手をみた。ももの太ももにある。なんでこんなとこに手を置いてるんだろう、俺。首を傾げて彼女をみるとにやりと笑った彼女。
我に返り考えた。俺、ただの変態じゃないか。ずっと彼女の太もも触っていたらしい。自覚がない。
「ごっめん!俺……!」
『……う、うん』
口を片手で塞いだ。彼女は若干引いている。嫌われたのだろうか。妙に重い空気が二人の間に流れる。
不意に彼女が口を開く。
『なんでそんな険しい顔してんの』
「いや、なんか……」
『えへへ』
彼女は究極に可愛い笑顔で寄り添ってくる。そして俺の太ももに手を置いた。彼女をみるとその究極の可愛い笑顔で
『仕返し』
と言われると俺の胸はときめいた。久しぶりに会っても変わらないこのぼのぼのした関係がすごく好きだ。
優しく頭を撫でてあげればももはまた"仕返し"と俺の頭に手を伸ばして撫でてきた。
『今日のジュニョン可愛いーっ』
「はあっ!?意味わかんないこと言うな!」
『あーはいはい』
「……ありがと」
『ふふ』
「でも俺は……お前が可愛いよ」
言っちゃった。顔がかなり熱い。ああもう恥ずかしい。彼女は大きな目をくしゃっと細めて言う。
『幸せ』
俺も幸せだよ。
end.
(ああもう……)
(どうしたの?)
(お前可愛すぎ…)
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