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□言いたいこと
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わたしは近くにあった雑誌を手にとった。
ギグァンはわたしの手からその雑誌を取り上げる。
「これはだめ」
わたしは一瞬ギグァンを睨むと近くにあった本をとった。
ギグァンは再びわたしから本を取り上げた。なんなんだ、この人。
「これもだめ」
『……?』
わたしはギグァンを軽蔑するような目でみてから、次は自分の携帯に手を伸ばした。
わたしの手が携帯に触れる前にギグァンに取られた。
一体なにがしたいとゆうのか。
「これもだめ」
『…さっきからなんなの』
「別にぃ」
ギグァンはニコニコして答える。わたしは首を傾げてギグァンからわたしの携帯を取ろうとした。
ギグァンの手はわたしの携帯を離さない。
こういうときに筋肉を使いやがって。わたしの腕には脂肪しかついていない。
「……ふふっ」
『なにが面白いイ・ギグァン』
「別にぃ」
『なんか言いたいことあるの?』
わたしは仕方なく優しくギグァンに問い掛けた。
ギグァンは満面の笑みで、うん!と首を勢いよく縦に振る。
『なに?』
「僕、ももをハグしたい」
『うん』
可愛らしいなと思った。
"抱きしめたい"ではなく"ハグしたい"とゆう表現の違いがまたギグァンぽかった。
わたしは両手を広げてギグァンを待ち構えた。
「もも〜!」
ギグァンは勢いよく抱き着いてくる。
コイツ、まじで可愛いな。
でも抱きしめる力は尋常じゃないほど強かった。
end.
(ぎゅ〜)
(痛い!)
(ぎゅ〜!)