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□二股できない
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『さっきからなんなの?』
わたしの彼氏チャン・ヒョンスン(四次元の住人←ここ重要)は、今日いつも以上に変だ。
「んなんもないよ」
『さっきからずっとわたしの顔みて首傾げまくってるじゃん』
そう。わたしがソファーから立ち上がると一緒に立ち上がりそろそろとついて来る。
そしてわたしの顔をみて首を左右に傾げまくっている。
「まあね」
『なに得意げに言ってんの』
「…ん…ん?」
ヒョンスン再び首を傾げ続ける。一体何なんだ。
四次元の住人が。
わたしは呆れて読んでいた雑誌に再び目を落とした。
「もも」
『あ?』
「知ってる?」
『知らない』
ヒョンスンはダイニングテーブルに頬杖をつきながら無表情。
知ってる?ってきかれたら知らないは基本だよね。
「ヨソプ、彼女と別れたんだよ」
『へ〜仲良かったじゃん』
「彼女が二股してたんだって」
『へ〜……あ』
わたしはわかった。
ヒョンスンが何を言いたいか。
ヒョンスンは片手で頬杖をしていたのに両手でしはじめた。
「もも、」
『二股してない』
「…ん〜?」
ヒョンスンはまた首を傾げはじめる。
わたし二股とかできるような頭持ってないし。
一人で精一杯だよ。
しかも四次元の住人だもん。
『安心して。大丈夫。』
「じゃなくて、もし僕が二股してたらどうする?」
『…は?』
「僕が」
わたしは一瞬動きが止まった。
『大丈夫。四次元は扱いが難しいから』
「そっか〜…?」
end.
(僕が本気になればなんでも出来るんだよ)
(へ〜そうなんだ!すごいな〜!四次元って!!)
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