テニスの王子様

□君が生まれた日
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今日は手塚の誕生日。手塚と付き合って初めての誕生日を迎えた
恋人として、大好きな手塚に何かプレゼントしたい

でも……




「手塚、今日誕生日だよね。何か欲しいものある?」
「特に無い」
「………」

と、こんな感じで何をプレゼントすれば良いか分からない
今日一日、遠回しに聞いたけど、全部同じ言葉で返された。痺れを切らして単刀直入に聞いたけど、やっぱり同じ言葉で返された

「そんなことより不二、部活はどうした」

そう、ここは生徒会室。生徒会長の手塚は、ここで仕事をしている

それより今、聞き捨てならない言葉が聞こえたような…

「手塚、今“そんなこと”って言った?」
「ああ、言ったが…。それがどうした」
「……何で、自分の誕生日を“そんなこと”って言えるの?」
「今は全国制覇の事しか考えてない。誕生日など来年もあるだろ。あのメンバーでテニスを出来るのは今年が最後だ」

確かにそうだ。誕生日は二の次だっていう手塚の考えは分かる
でもね、手塚。ボク達が付き合って初めての手塚の誕生日でめあるんだよ

「どうした、不二」

もう、手塚の声なんて聞こえてなかった

「何も分かってないよ、手塚は。この日がどんなに大切な日か分からないの?」

自分で何言ってるか分からない。ただ、思っている事を言ってるだけ。勢いだけで言ってるだけ

「もう、手塚なんて知らない!」

そう言って、勢いよく生徒会室を出て行った。手塚の声が聞こえたけど、ボクは耳を貸さなかった
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