数多の恋
□小さなことから、はじめよう。
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機動武伝Gガンダムから短編です!
チボデー×ドモンになります。
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『貴様にガンダムファイトを申し込む!』
そう、それが、俺たちの初めての出会いだった。
右ストレートが、効いたぜ…………かなり。
それで一時期、ムカついてムカついて、ガンダムファイトで挑んでよ…………。
だが、お前が、俺に夢を与えてくれたんだ。
新しい夢を、輝く夢を…………。
「なぁ、知ってるか?」
お前に、夢をくれる代わりに、俺のハート持ってかれちまったって。
「何だ、チボデー。
悪いが今日はガンダムファイトは出来ない…………。
修理してるから、すまんな」
気分転換に散歩をしていたら、ドモンに会った。
最愛の人に会えるなんて、ラッキーな日だ。
「ガンダムファイトじゃねぇさ。
……ハンバーガーって食いもん知ってるか?」
チボデーの予想外の会話に驚いたのか、ドモンは目を丸くしていた。
「アメリカ発祥のファーストフードじゃないのか?
いきなり、何を言ってるんだ」
「いや、なに、ハンバーガーを食いに行こうと思ってよ。
誘ってみたんだが、どうだ?」
すると、タイミングよくドモンの腹が鳴り出したんだ。
「よし、腹が減っては戦は出来んからな、その誘い受けてたつ」
「よぉーし、デートに行くぞー♪」
「待て、何処をどうしたらそうなる?!」
ドモンのツッコミをあえて聞かず、俺は、ドモンを引きずって歩く。
「ネオアメリカでは、誘われて食べに行くのをデートと言うんだ。
男に二言は無しじゃないのか、ジャパニーズ?」
「ぐっ…………、仕方ない。
では、さっさとデートに行くぞ!」
顔を真っ赤にしながら、ドモンは俺の手に引かれて行く。
本当は、恋人同士で行くのがデートだ。
ドモンを騙してでも、俺は、ドモンと一緒にデートしてみたかった。
まずは小さなことから初めよう。
END