セカンド猪股さん

□罪と罰 〜side雅人〜
1ページ/2ページ


「楽しいガールズトーク中?俺も混ざりてぇ〜」
「俺、呼んで来ようか?なぁ!雅人!聞いてんの!」

ワンワン!と尻尾を豪快に振りながら、今にも飛びつきそうな勢いだ


なだめるように、頭を撫でながら答えた

「聞こえてるよ、あの様子だとそろそろ来るから」


撫でるな!と吠えた後、深いため息をつきながら健が言う

「あの顔、お前の好きなタイプだろうケド…

他にたくさんいるだろーに
お前、病気だから猫でも飼ってさ!
いいかげん治せよ…その性格」


お前に言われなくても、おかしいのは知ってるよ

「他にいない」

今は、他にいない

「え!とうとうリエちゃんと別れた?」

コイツは何で嬉しそうにしてるんだ


「フラれるまで別れるつもりはないって」


俺の言葉に健は眉間にシワを深く刻んだ



「いつもと違って、ガツガツしてるし?
そこまで必死になる意味わかんねぇー!
チーム動物愛護でも作ったか?

愛するが故にぃ〜、なんて言っちゃいますか!?」


ひとしきり、吠えた健は最後に


でも、なんか人間みたいだな?…ふふふっと笑った


ハッキリ言って気持ち悪い
誰の影響だ?


アホ犬みたいなお前が人間を語るなよ



ガツガツ?

アイスルガユエニ?


ハァ?


聞き慣れない言葉に吐き気がする


必死になる意味ね…
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ