短くいきますか
□RAIN
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〜白石蔵ノ介〜
雨は結構好きや
あの独特の匂いとか
静けさの中にある水音とかが
俺的には好みだったりする
今はこないなこと言えるんやけど
あの日公園で俺は君と出会わなかったら
雨なんて好きにならなっかたと思う
あの土砂降りの中で君は傘もささずに
一人ポツンと立っていて
頬を伝うのが雨水なのか涙なのかわからなくて
優しくだったかはわからないけど
ぎゅっって抱きしめたんだ
俺はお前が好きなんやで?
お前を泣かせる奴なんか本当は殺してしまいたいぐらいなんや
ただ梨乃が
大好きなだけなんやで
俺じゃあいつの代わりになるかようわからんけど
梨乃を好きっちゅー気持ちは誰にも負けんつもりや
だから少しずつでええ
俺んとこに気持ちが向いたらでええ
浮気相手でも
気晴らしでも
梨乃が幸せになれるんやったら
俺は死んでもええから
END