Shining Hearts

□雷
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レイはパン屋の仕事をしている。今日も頼まれた依頼を片づけているところだ。


「えっと…(アルヴィンに、ナッツブレッドとナッツマフィンと…ってどんだけナッツ好きなんだよ!!)」


まぁ、とりあえず頼まれた物は届けるのが仕事なわけで、今からパンを届けに行かないといけない。


たとえ幽霊や雷が苦手でも、届けに行かなきゃいけないのだ。


「(嫌だな〜。マジで雨降りそうだし…)」


「レイ、気をつけて行ってくるんだよ」


マデラにそう言われ、レイはエルフの森へ向かった。



エルフの森にはモンスターが出る。だから人間のほとんどはこの森に近づくことはない。



ゴロゴロゴロゴロ



突然、雷の音が遠くから聞こえた。


「ひっ!(まだ大丈夫、光ってから10秒以上たってから鳴ったし、まだ遠いよね!)」


そう言って自分を励ましてはいたのだが、雷が止む気配はない。全くと言っていいほどない。


傘は持って来てはいても、さすがにこの雨の中を歩きたいとは思わない。


「どうしよう…」


アルヴィンのパンをさっさと渡して帰りたいのだが、大樹までの道のりはまだまだ遠い。




ピカッ! ゴロゴロゴロゴロ!




目の前が突然光り、すぐ音も聞こえた。


「もぉ〜帰りたい!なんでこんな日に限ってこの森なの!!」


すると後ろの草むらから、ガサガサと音が聞こえた。


モンスターかと思い、体をビクビクさせながらも武器を構えるレイ。


だんだん近づいてくる音に、恐怖を覚えながらあらわれるのを待った。


すると…






「何をしているのだレイ」


「っ!!あれ!?アルヴィン!!」


「なんだ、騒々しい」


「お化けじゃないよね」


「本物だ」


その言葉を聞いた瞬間、レイはアルヴィンに飛びついた。


「な、なにをする!!///」


「うわーーーん!!!!!怖かったよー!!!」


「は?」


「私ね、雷とか幽霊とか本当にダメなの!!」


「はぁ〜。最初に確認された意味が分かった
気がする」


「ごめん、もうちょっと抱きついてていい?」


「ふっ、別に構わないが、私の言うことをひとつ聞いてもらえないか?」


「うん、いいよ。だからもうちょっとだ
け///」


私はそのあともずっとアルヴィンに抱きつき、気分を落ち着かせることが出来た。


えっ?アルヴィンのお願いはなんだったかって?


それはナ・イ・ショ・☆ってことで、ね?

End
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