球
□過去拍手
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「ねえ、跡部」
「何だ」
「寂しい」
そう言うと
跡部は目を丸くした
「お前からそんな言葉を
聞くとは思わなかったな」
くくっと笑った
「私だって乙女なんですー」
自分で言ってて
ちょっと鳥肌が立ったけど
「それは知らなかったな」
話を合わせてくれていることが
言い方からわかる
「ねー、跡部」
「何だ」
「構ってよ」
「あーん？」
「だって跡部様は
優しいお方なんでしょ？」
「その気持ち悪い言い方止めろ」
「え、だって
女の子みんなそう言ってるよ？」
「しょうがねえな」
そう言ってこちらにやってくる
そして私を抱きしめてくれた
本当は女の子達の話を聞かなくても
知ってたよ？
あなたが優しい
ってことを…
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