08/26の日記
17:22
お題交換C
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これはTwitterでお世話になっているフォロワー様の協力の元書かせていただいたものです。
フォロワー様の特定、及び迷惑行為は厳禁です。
連載しております風呂アニメ沿い『傷だらけワルツ』の番外編でございます。
名前はデフォルト名の「緒方遥」を使用いたします。
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君、は大切な仲間で。
君、は俺の弟の大切な人で。
君、は俺の――。
ケルビモンに操られて、ダスクモンになってしまった俺。
それを助けてくれた弟の輝二。
輝二だけじゃない。
拓也も泉も、純平も友樹も。
勿論ボコモンやネーモンも俺を救ってくれた。
そして何より、俺は彼女に救われた。
「輝一?どうしたの?」
「あ、いや…何でもない。」
「そう?」
そう言って歩く速度を落とす彼女。
それはきっと俺に合わせてだ。
前を歩く輝二たちと、ほんの少しの間が空く。
それを彼女は気にしていないようで。
「…何よ、私の顔に何かついてる?」
「いや違うよ。ただ…相変わらずだなぁって。」
「はぁ?」
「遥は相変わらず、優しいなって。」
「…な、何意味わかんない事言ってるのよ。」
彼女は薄らと頬を染めて、ふいと視線を逸らす。
照れてる。
彼女は感情をあまり表情に出さないようだが、実はそんなことはない。
とても分かりやすいのだ。
怒った風な口を利いていても、つっけんどんな口を利いても、彼女の優しさは隠れることは無い。
だって、彼女は変わらず俺と同じ速さで、俺の隣を歩いているんだから。
「…遥。」
「…何よ。」
「輝二とはどうなってるんだ?」
「!?」
羞恥からか、彼女の顔は更に赤くなる。
見開かれた目と固く閉じられた口。
それに俺は小さく噴き出して笑った。
「進展無しか。」
「わ、笑わないでよ!!それに変なこと言わないで!!」
「悪い悪い。」
彼女は少しだけ俺を睨むと、目線を自分の足元に落とす。
流れる沈黙に、俺は小さく溜め息を吐いて口を開いた。
「遥はもっと自分に自信を持てよ。」
「…。」
「そんなんじゃ、誰かに輝二とられるぞ。」
「……。」
「俺達、応援してるんだから。頑張れよ。」
少し強めに彼女の背中を押す。
そうすれば彼女はつんのめるようにして、俺達の間に空いた距離を埋めた。
しかし勢いを殺しきれなかったのか、彼女は輝二の背中にぶつかる。
それに輝二は立ち止まり、呆れたよな目で遥を見ていた。
「…何してるんだ、お前は。」
「違…!!これは輝一が…!!」
「はいはい、石に躓いたんだな。」
「違うって!!」
そう口論をした後、輝二の手は彼女の手と繋がる。
そうすれば彼女は顔を真っ赤にさせて俯いた。
輝二も顔を赤くして、遥からは見えないようにとそむけている。
まったくこいつらは。
俺は小さく息を吐いて、目の前の大切な人たちを眺めた。
君と俺の関係は余りにも歯痒い
君は俺の想い人
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