08/26の日記

17:22
お題交換C
---------------



これはTwitterでお世話になっているフォロワー様の協力の元書かせていただいたものです。

フォロワー様の特定、及び迷惑行為は厳禁です。




連載しております風呂アニメ沿い『傷だらけワルツ』の番外編でございます。

名前はデフォルト名の「緒方遥」を使用いたします。




************





君、は大切な仲間で。

君、は俺の弟の大切な人で。

君、は俺の――。




ケルビモンに操られて、ダスクモンになってしまった俺。
それを助けてくれた弟の輝二。

輝二だけじゃない。
拓也も泉も、純平も友樹も。
勿論ボコモンやネーモンも俺を救ってくれた。


そして何より、俺は彼女に救われた。




「輝一?どうしたの?」
「あ、いや…何でもない。」
「そう?」




そう言って歩く速度を落とす彼女。
それはきっと俺に合わせてだ。

前を歩く輝二たちと、ほんの少しの間が空く。
それを彼女は気にしていないようで。




「…何よ、私の顔に何かついてる?」
「いや違うよ。ただ…相変わらずだなぁって。」
「はぁ?」
「遥は相変わらず、優しいなって。」
「…な、何意味わかんない事言ってるのよ。」




彼女は薄らと頬を染めて、ふいと視線を逸らす。
照れてる。

彼女は感情をあまり表情に出さないようだが、実はそんなことはない。
とても分かりやすいのだ。


怒った風な口を利いていても、つっけんどんな口を利いても、彼女の優しさは隠れることは無い。
だって、彼女は変わらず俺と同じ速さで、俺の隣を歩いているんだから。




「…遥。」
「…何よ。」
「輝二とはどうなってるんだ?」
「!?」




羞恥からか、彼女の顔は更に赤くなる。

見開かれた目と固く閉じられた口。
それに俺は小さく噴き出して笑った。




「進展無しか。」
「わ、笑わないでよ!!それに変なこと言わないで!!」
「悪い悪い。」




彼女は少しだけ俺を睨むと、目線を自分の足元に落とす。
流れる沈黙に、俺は小さく溜め息を吐いて口を開いた。




「遥はもっと自分に自信を持てよ。」
「…。」
「そんなんじゃ、誰かに輝二とられるぞ。」
「……。」
「俺達、応援してるんだから。頑張れよ。」




少し強めに彼女の背中を押す。
そうすれば彼女はつんのめるようにして、俺達の間に空いた距離を埋めた。

しかし勢いを殺しきれなかったのか、彼女は輝二の背中にぶつかる。
それに輝二は立ち止まり、呆れたよな目で遥を見ていた。




「…何してるんだ、お前は。」
「違…!!これは輝一が…!!」
「はいはい、石に躓いたんだな。」
「違うって!!」




そう口論をした後、輝二の手は彼女の手と繋がる。

そうすれば彼女は顔を真っ赤にさせて俯いた。
輝二も顔を赤くして、遥からは見えないようにとそむけている。

まったくこいつらは。


俺は小さく息を吐いて、目の前の大切な人たちを眺めた。




君と俺の関係は余りにも歯痒い


君は俺の想い人






.

前へ|次へ

コメントを書く
日記を書き直す
この日記を削除

[戻る]



©フォレストページ