07/31の日記
22:22
お題提供
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これはTwitterでお世話になっているフォロワー様の協力の元書かせていただいたものです。
フォロワー様の特定、及び迷惑行為は厳禁です。
<設定>
・2011年12月24日のネタにございます、紙メンタル円堂君成り代わりです。
・デフォルト名使用(円堂まもり)
・時間軸はイナズマイレブンの3期、FFI編でライオコット島に着いて間もなく。
・イタリアの白い流星が頑張るお話。
・主人公の本当の性格はチームのみんな把握済み。
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「…眠れない…。」
ライオコット島に来て、初めての夜を迎えた。
緊張しているからもあるのか、私は中々寝つけずにいた。
ゴロゴロと寝返りを打つけど眠れない。
溜め息を吐いてベッドから起き上がり、窓の外を見た。
月明かりに照らされてキラキラと光る海は、まるで宝石箱のようで。
近くで見たくなった私は、ストールを羽織ってホテルを抜け出す。
波が打ち寄せるぎりぎりのところまで近づき、潮風を胸いっぱいに吸い込む。
前世ではこんな事、夢のまた夢だった。
「…気持ちいい…。」
瞳を閉じて体で風を感じる。
静かな波の音に、体に入っていた余計な力が抜けていくのが分かった。
ふふ、と小さく笑った時、近くに人の気配を感じた。
瞳を開けて顔を向ける。
そこには目を見開いて私を見つめる1人の男の子がいた。
月の光に反射してキラリと光る汗。
僅かに上下する肩に、ランニングをしていたということは一目瞭然だった。
見たことのない男の子に、また体に力が篭る。
私に何か用なのか、と小首を傾げれば、その男の子は私に向かって歩いて来た。
「ぅぇ…?」
「…驚いたな、こんな時間に人がいるなんて。」
ニコリ、と優しそうな笑みを浮かべる彼。
少し後ずされば、彼の腕が伸びて私の手を掴まれた。
「逃げないで!…お願い…。」
「…す、すみません…。」
寂しそうな笑みを浮かべる彼。
逃げ出しそうになったことを小さく謝れば、彼はほっとした表情になった。
掴まれている腕は、そのまま。
「こんな時間に女の子1人で何してたの?」
「ね、眠れなくて…海が綺麗だったから、近くで見たくなって…。」
「え?」
彼は私の言葉を聞くと、目線を海に向ける。
それからクスリ、と笑って口を開いた。
「…本当だ、今気づいたよ。」
「…?」
「君があまりにも綺麗だったから、今日の海の美しさに気づかなかった。」
さらり、と言われたその言葉。
少し間を置いて私の頬に熱が集まった。
目線を泳がせて私は俯く。
耳まで熱い…。
ううう、と心の中で呻っていれば、そっと頬に手を添えられて顔を上げさせられた。
「もっとよく顔を見せて?」
「っ、う、あ、あの…!!」
「…可愛い。」
整った顔が至近距離にある。
鼓膜を直撃する彼の言葉に、更に顔に熱が集まるのが分かった。
「俺はフィディオ。イタリアの代表チーム、オルフェウスの副キャプテンなんだ。」
「あ、あの…近…!!」
「君の名前、教えてくれる?」
「っ、円堂…!!円堂です…!!」
「エンドウ…?もしかして君、イナズマジャパンキャプテンのエンドウマモリかい?」
彼の言葉に必死に頷く。
目をきつく閉じて俯けば、彼の体温が離れて行くのが分かった。
ほっと息を吐いて顔を上げる。
フィディオ、と名乗ったその少年は、驚いたように目を見開いていた。
「君がイナズマジャパンのキャプテン…。
女の子だっていうのは聞いていたけど、まさか…こんなに綺麗な子だったとは…。
最初見た時、天使かと思った。」
「うぇ!?」
こ、この人はどうしてこんなことを言うんでしょうか…!!
私をからかっているのは分かるけど、そろそろ恥ずかしくて蒸発してしまいそうだ。
先程よりも繋がれている手から力が抜けている。
今の内に、と手を放して距離を置けば、フィディオ君は寂しそうな表情をして、名残惜しそうに手を伸ばしていた。
「わ、私そろそろ…し、失礼します…!!」
「っ、ちょっと待って!」
ホテルに戻ろうと駆け出した時、後ろから声を掛けられる。
それに足を止めて恐る恐る振り返れば、フィディオ君が歩み寄って来た。
「マモリ、」
フィディオ君は私の名前を呟くと、顔を近づけてくる。
反射的に目を閉じた瞬間、頬に柔らかい感触と温かな温度が触れた。
耳元で聞こえた小さなリップ音。
驚いて目を見開き後ずさって、自分の頬に手を当てた。
「おやすみ、良い夢を。」
フィディオ君はそう言うとニコリ、と笑って、颯爽と走り去って行った。
私は暫く、その場を動けないでいた。
続く夏の恋
「はよーっす。…ってフィディオ?」
「何?」
「今日はなんか…機嫌良いな?何かあったか?」
「んー…昨日の夜、天使に会ったんだ。」
「は?」
「今頃天国は大騒ぎだよ。とっても可愛くて綺麗な天使が地上に落ちて来ちゃったんだから。」
「…お前頭大丈夫か?」
――――――
完全にスランプですね…
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