クリ×スト

□プロローグ
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ひどい耳鳴りがする

原因は外から聞こえる『怒号』『悲鳴』『剣音』すべてがなんの意味を持たない耳鳴りでしかなかった。
「姫様!!」
突然入って来た侍女に手を引かれ少女は紅い廊下を走る。もともと赤かった廊下をそこら中にある斬り殺され、殴り殺され、焼き殺された死体から出る血が廊下を紅く染める。少女はお気に入りのスカートが血で汚れる事に少し不快感を抱いた。こんな時にそんな事を思うか?と普通なら思うがこの少女にとってはたかがその程度なのだ。自分が遊んでいた部屋に、自分が住んでる城に、今自分が走ってる廊下に死体が転がっていても少女にとっては何ら変とは思わない。
「姫様もう少しです。もう少しで外に出れます。そうすれば武装兵と共に---ー」
そのまま黙って走っていたら外へ繋がる扉が見えた。二人は扉を進み外へ出たとき、見る人によっては花が咲いた花園に見えるところに侍女の血や肉、内臓までもが飛び散った。

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