runawayブック

□第一部
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暗いことは考えないようにしよっと。

・・・散歩でもするかな♪

名前は大きな部屋から出た。

『センゴクに見つかったらなんか起こられそう・・・でも建物の中を散歩するだけだし、平気だよね』


会いたい人が沢山いるなー。

あ、そうだ!

あの人に会おう!


ちょうどすれ違った海兵に声をかける。

『すみません』

海兵は振り返り、名前の顔を見ればすぐに改まった。


「あなたは・・・!な、なんでしょう」



『あの、青キ・・・クザンさんって今どこにいますか?』


まだクザンは大将じゃないし、青キジって呼んじゃダメだ。

あぶないあぶない。


海兵は、あぁ、それなら。と案内してくれた。




コンコン

『失礼します!』

ク「ん?新しく入った子?」

クザンは名前の服を見てそう言った。

『いえ、あたしは苗字名前と言います。たぶん、あなたにも情報がまわってるかと思いますが・・・先程この世界に来ました!』

ク「あぁ、例の娘ね。なんでおれの所に?」

『これからお世話になるんで、挨拶を。』

ク「そう。どうもこんにちは」

ひらひらと手を振りながら言うクザンに、苦笑いする名前。

『あたしは、あなたはとてもいい人だと思います』

ク「・・・?」

『ロビンの事を助けたから』

ク「!!・・・やっぱり、知ってるんだ。あれはバレたらまずい事で、いいことではないよ」

『「バレたらまずい」という事になる海軍の状況がまずいと思います。政府は・・・海軍は、人民に隠していることが多すぎると思うんです。だからといって、それを明かそうとは思わないけど』

ク「まぁ、知らない方がいいこともあるって事でしょ。個性的な奴も多いし」

頭をかきながら言うクザン。

あなたも十分個性的だけどね・・・

『だけど!あたしはあなたの"正義"、好きです』

ク「!」

『また会いにきます!失礼しました』

バタンッ


異世界からの娘。

海軍に守られた特別な存在。

どんなか弱い子かと思えば、とても芯の強い子だった。

ク「……おれの"正義"ねぇ…」

1人部屋の中で呟いた。

−−−−−−−−−−

『青キジ・・・じゃなくてクザン、若かったなあ。これからいろんな人に会うつもりだけど・・・みんな若いのか。なんか変な感じ』

ドクンッ!

廊下を歩きながら独り言を言っていると、急に胸騒ぎがした。

な、なに・・・?

何か、やらなくちゃいけないことがあるような・・・

気のせい?

わからない・・・

ー今はまだ、名前にこの胸騒ぎの意味はわからないー






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