runawayブック

□第一部
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ふぅ、と一息つき、2人の顔を見る。

・・・目ぇまん丸・・・

セ「・・・そんな事が・・・」

ガ「未来がわかるんじゃったら、どのくらい先の未来までわかるんじゃ?」

『うーん、今の時代がわからない限り・・・最近、何か大きな事件とかありましたか?ロジャーとか・・・』

ガ「ロジャー・・・・・・」

セ「2年前、ロジャーは処刑された」

『!』

うそ、そんな前なんだ・・・

2年前ということは、彼らに会えるまであと20年。

その頃にはあたしおばさんじゃん!

嘘でしょう嘘でしょう嘘でしょう!?

どうせなら、メリー号に行きたかった・・・(泣)

ガ「・・・わかったんか?」

ガープが聞いてきた。

『ぅ一・・・はい。ざっくり言えば20年後からは詳しく知ってますよ。今から起こる事も少しはわかりますけど・・・』

セ「・・・それを信じて海軍が動くとしよう。だが、嘘なら。我々は君を対処しなければならない」

腕を組むセンゴクは、威圧感があった。

だけど、名前は少しも引かない。

『・・・。今年中に、金獅子のシキはインペルダウンを脱獄します。この予言が当たれば、あたしのことを信じられるはずです』

セ「なんだと・・・そんな事は未だ1人も成し遂げてはいない事だぞ・・・!」

『今までは、ね』


ガ「・・・ぶわあっはっは!!」


セ「やかましいわぁ!!」

『あ、あはは・・・』



セ「・・・この事は上の者にも伝えなければいかん」

センゴクが、渋い顔をして言った。

あまり知られたくないから2人に話したのに!

まあ、異世界人なんてすぐ広まるかな。

ガ「元帥に話すんか?」

セ「それもそうだが・・・世界政府にも話しておかなければいかんだろう」

『え、五老星!?』

セ「そうだ。今から海兵と共に行ってこい」

ガ「今からか!」

セ「早い方がいいだろう」

『・・・わかりました』

その後、呼び出された2人の海兵と一緒に五老星のいる"マリージョア"へ向かった。

「この扉の向こうに五老星がいらっしゃいます」

『はーい…』

顔は知ってても、生で会うのは初めてだ。

まあ、みんなそうだけど・・・

やば、緊張する。

大きく息を吸い、扉を開けた。

『!!』

名前が知ってるのよりも若い五老星。

5対1は、キツい。

口がパクパクして、声がなかなか出ない。

『あ、あの・・・あたし、苗字名前と申します。ついさきほど、この世界に来ました』

「・・・は?」

「何を言っているんだこの娘は・・・」

「どこの所属だ?」

『いや、あの』

プルプルプル

ガチャ

〈今からそちらに行く娘、苗字名前は異世界から来た者で、その報告をさせに行かせました〉

知らない声。

おそらく、結構上の海兵がセンゴクに言われてかけたのだろう。

よかった!

「・・・なるほどな」

「この娘は本部に置くのか?」

『え!?』

「異世界から来た、未来を知る娘だ。そこら辺に放しておくわけにはいかぬだろう」

「海兵にさせるのか」

「いや、戦力にはならんだろう。特別に部屋を用意し、ここに住まわせればいい」

「名前と言ったか。それでいいな?」

勝手に決めてるし!

海軍にはあまりいたくないんだよねー・・・

自分は偉くて、英雄だとか思ってる奴もいるから。

まあ、ごく一部なんだけど。

でも、海軍にいたほうが情報も回って来そうだし・・・今は味方についてた方がよさそう。

その方が、あとあと楽かな?

『それでいいです』


さっそく海兵に部屋を手配させ、名前は自分の部屋を案内された。

「ここが、今日からあなたが使う部屋です」

『はい…あの、なんでそんなに改まってるんですか?』

「それは、あなたが特別だからです。私は詳しく知ることが出来ませんが…」

『…普通でいいですよ?』

「いえ!!なにせ特別ですから!」

結局それで押し切られた。

いやいや…

なんか、変な感じ。

名前に与えられた部屋はやはり特別らしく、とても大きかった。

…ここで、これから1人で住むのか。

寂しいし、つまらない。

あーあ、今頃みんなどうしてるかな。

…思い出しちゃった。

お母さんのこと。

・・・やめやめ!

今は、この貴重な時間を楽しむんだから!
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