runawayブック

□第一部
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・・・・・・。

ここはどこだ?

何かの建物の中・・・

えっと、確かあいつらから逃げられるなら・・・って、沈む噴水の底に自分から突っ込んだ。

そうだ、突っ込んで、今建物の中に立ってる。

なんか、見たことあるような・・・

「おい、貴様そこで何をしているっ!!」

あ、誰か来た。

なんか、あたし不審者?

「何だその制服は・・・戦いから帰ってきたのか・・・?」

『あ、いや。これは襲われて・・・』

「そうか・・・これを羽織え」

そう言って名前の肩にかけたのは、自分の真っ白な上着。

『あ、ありがとう』

「その制服は見たこともないが・・・ 君も海軍か?」

『かか海軍!?』

「?違うのか?・・・では海賊か!?」

『海賊!?』

「・・・何なんだ?」

海軍はいてもおかしくない。

けど、海賊はそこらにいるようなものじゃない。

今でもいるとは思うけど・・・

たぶん、違う。

『あたしは海賊でも海軍でもないです。あの、ここは日本じゃないんですか?』

「2本?何を言ってるんだ」

『あぁ、場所の名前なんですけど』

「聞いたことないな。"偉大なる航路"にある島か?」

"偉大なる航路"・・・

やっぱり。

ここは、さっきまでいた世界じゃない!

噴水の底は、onepieceの世界に繋がっていたんだ!

・・・なんの映画だ・・・

「一般人なら、何故海軍本部に・・・」

ここ、海軍本部だったんだ!!

『あー、気づいたらここに立っていて・・・』

「なんじゃ、どうした」

向こうから来た、やけにいい体をしたおじさん。

『ガープ・・・!!っ』

バッと両手で口を抑えた。

やば、怪しまれるじゃん!

あたしの馬鹿!

でも、ガープの髪黒いし。

今はいつなんだ?

ガ「おお、わしの事しっとるのか!」

『ゆ、有名だから・・・』

ガ「わしはそんなに有名かのお?」

デレっと照れながら隣の海兵に聞いた。

「はっ・・・なにしろ、中将ですから」

ガ「ぶわあっはっは!そうか!」

相変わらず豪快に笑う人だな〜。

ガ「お嬢ちゃん、客人か?」

『・・・はい、あなたとセンゴクさんと、お話がしたくて・・・』

とっさに考えたことだった。

この2人には、話しておいた方がいいと思った。

あたしが異世界から来たことを。

だって、ロジャーが頼った男だもん、ガープは。

ガ「そうかそうか。じゃあ、わしとセンゴクんとこに行くか」

『あ、はい』

ガ「おい、お前はこの子の着替をもってこい。あとは下がっとれよ。他の海兵にも伝えとけ」

「はっ・・・」

あ、連れていかないんだ。

よかった、大勢にはまだ知られたくないから・・・

海兵はすぐに服を持って来てくれた。

コビー達が来ていたような、海軍の制服。

着替えたあと、ガープに連れられて大きな部屋に来た。

ガープが勢いよく扉を開ける。

ガ「センゴク、茶ぁ出せ!」

セ「はぁ!?お前はまた・・・・・・その娘は誰だ?」

『!』

ガ「わしとセンゴクに話があると。客だ」

セ「・・・本部に直接、1人で来るとは度胸があるな」

『あ、あの、あたし・・・とっても大切なお話があって。今から信じられない話をしますが、全て本当です。どうか、最後まで聞いてください』

セ「・・・よかろう」

コクン、とガープもうなずいた。

『あたしは苗字名前。・・・異世界から来ました』

「「・・・!?・・・」」

『・・・どうしてこの世界に来てしまったのか、どうしてあたしなのか、全く分かりません。けれど、あたしのいた世界と違うことは確か。何故わかるのかというと、あたしの世界ではこの世界のことはとっても有名だから。だから、あたしはこの世界の事をすごく知ってる。・・・今までの事も、これからの事も、ある程度はね』





 
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