runawayブック
□第一部
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その夜、名前は夢を見た。
真っ青な海と、1つの島。
霧がかかっているように霞んで見える。
島に近付くと、町の跡があった。
大きな、真っ白な町の跡。
どこなんだろう・・・
まっ、所詮ただの夢だよね。
『ふぁ〜・・・着替えなくちゃ』
ダラダラと着替え、髪にブラシをする。
コンコン・・・
「ご用意は出来ましたか」
この無駄に広い部屋に入ってきたのは、1人の海兵。
『はい・・・ふぁ・・・』
名前の眠気はまだ抜けない。
「さ、これからの放送は全国民に流れるんですよ?しっかり頑張って下さい」
今更何言っても遅いって事はわかってるけど。
まんまり人に知られたくないのですが・・・
なのに、全国放送って・・・・・・
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セ「名前の事を全世界に知らせる事になった」
『・・・えぇ!?』
ガ「知らせる事は、"海軍にとって特別な存在"だということ、"未来がわかる"ということだそうじゃ」
『Σほぼ言っちゃうね!それと特別って何?』
セ「・・・とにかく、放送は明日だ。文はこちらで考える」
『嫌だよそんなヤラセみたいな事。質問に答えて!』
セ「朝、海兵に向かわせる。服も手配させてある・・・・・・話は済んだ。部屋に戻れ」
部屋に入ってきた海兵が名前の腕をつかんだ。
『ちょっと!話は済んだって何!そんな事するならあたし、明日何言うかわかんないよー!?海軍や政府のヤバいこととか!!』
ガ「どこまで知っとるんじゃ・・・?」
『うーん、とりあえず市民に知れたら大分まずいこと。例えば・・・政府の暗殺部隊』
ガ「!!!」
セ「はぁ・・・離してやれ」
海兵は腕を離してくれた。
セ「・・・ある書物に残されていたのだ。異世界から来る娘、未来を知り、特別な力を宿し、時代をうねらす、と」
『異世界から来て、未来知ってるだけだよ』
ガ「じゃが、異世界から来た、未来を知り、時代をうねらす、特別な力を持つ娘・・・書物に残されていた4つの事のうち、2つは当てはまっておる。書物の予言が間違っているのかはわからんがな」
『その書物の間違いだって』
セ「書物の事を知っているのは政府のトップクラスの者・・・市民は知らぬが、その事は言わんでも市民になんの支障も出ない。・・・嫌なら我々の横にいるだけでいい。」
『・・・わかった』
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はあ〜・・・
しゃあない・・・。
海兵に案内され、扉の前で止まる。
「この先に皆おります」
『はぁ・・・い』
扉を開き、足を踏み入れる。
すると真っ先に見えたのは、何十万人もの人が、下にいる風景。
名前は日本のお城のような本部の、突き出た部分にいた。
アラバスタのビビ(の格好をしたイガラム)がいたような感じだ。
『わぁ・・・』
ただ、呆然とそのぎっしりと敷き詰められた人の頭を見ていた。
ガ(名前、来たか!こっちじゃぞ!)
小声で手招きをするガープに気づき、ソロソロと向かう。
海兵が説明していた"音"はわかるが、内容は全く頭に入らなかった。
こんな大勢の人に見られるの初めて・・・ま、瞬きするのってこんなに難しかったっけ!?
ガ(まるで石じゃな・・・u)
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全国放送が終わり、自室に戻る・・・と思ったら、引き留められた。
言われたことは、これから外出するときは海兵をつけること。
護身術も身につけろと言われたが、必要ないと言った。証拠に海兵を3人倒した(ごめんなさい)
船もいつでも使っていいらしい。
以外と自由でよかった!