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□正しい二人の別れ方
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※死ネタ注意

* * *

目が覚めた場所は、見知らぬ廃墟のような場所だった。

何故そんな所に俺は寝ていたのかなんて思い出せず、暫くその場に座りぼーっとしていた。

しかし、微かな音は聞こえるが、それにしてもやけに静かだなと思い、俺は立ち上がってその場を去った。

廃墟らしき建物を出ると、道路があり、車も通っている。
先程よりは車の音も人の話し声も聞こえるようになった為安心した。

それにしても、ここはどこだろうか。
薄暗くなってきてるし、早く帰らないとヒロトさんが心配するだろう。

俺は場所を確認して、案外お日さま園の近くだった事が解り再び安心し、歩き出した。

いつもより軽いような気がする体は、歩いても吃驚するほど楽で、結構歩いた気がするが足に痛みを感じることはなかった。


* * *

家に帰る途中、丁度雷門中の前を通った為グラウンドを見てみた。

(あれ…。何でみんな部活やってるのに俺は…)

この変な違和感やキャプテンが何やら真剣に話している様子にも、天馬君や信介君が泣いていた事にも、嫌な予感がしかしなかったがそれが何なのか解らない。
きっと気のせいだろう。

しかし、何を話しているのか全く聞
こえない。
聞こえる所まで行こうと足を踏み出した時に気付いた。

あの部活熱心な霧野先輩がどこにもいない事に、気が付いてしまった。

確実に変だ。
俺が廃墟にいた事といい、部活といい、先輩といい…。

俺は何か、大切な事を忘れている気がする。
それを思い出してはいけないような気さえもした。

そう言えば、俺は先輩と何か約束をしてたはずだ。

とにかく、霧野先輩を捜そう。
そしたら何か解るかもしれない。

そう思い俺は何故か忘れかけつつある先輩の姿を捜しに行くことにした。
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