4つの季節と僕らの心

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中学に上がって一週間が経ち、大分この生活にも慣れてきた。

迷いながら行っていた教室も、今は難なく行く事ができる。


授業も普通についていけるし、勉強自体、嫌いではないから苦ではないし、それに解らない所があればヒロ兄に聞けばわかりやすく教えてくれる為問題ない。


問題なのは部活だ。
あの霧野蘭丸とか言う女みたいな先輩(寧ろ女かと思った)が問題なのだ。

何が問題なのかと聞かれたら全てが問題としか答えようがない。


大して上手くもない。
いや、俺の方が確実に上手いと思う。

それなのに俺のプレーになにかと注意して来たりいちゃもんをつけて来る。


凄く腹が立ったからわざとぶつかったりして色々な嫌がらせをするが、他の先輩や天馬君達は気付きもしない。


寧ろ俺が猫を被って泣き真似をして「すみません、すみません」と謝れば、先輩達は「まぁ、許してやれよ、わざとじゃないんだから」と庇ってくれるから楽しくてしょうがない。


今日はどんな嫌がらせをしてやろうか、授業中そんな事をずっと考えていた為、授業の内容が全く頭に入ってこない。

(帰ったらヒロ兄に聞けばいいか)


椅子の前脚を浮かせるように体重をかけ、どうし
ようかと考えていると勢いあまって後ろに倒れてしまい、隣にいた天馬君に「大丈夫!?」とかなり心配された。

…何かデジャヴ。


今は授業中ではなく休み時間だったから不幸中の幸とでも言おうか。

それでも恥ずかしい事に変わりはない。

俺は苦笑いしながら倒れた椅子を元に戻して座った。


「何考えてたの?」
「…いや、ちょっとね」


俺の机に手をついて、興味深々に聞いて来る天馬君はまるで…。


「犬みたいだ…」
「ん? 何が?」
「あ、いや何でもない」


そう言うと特に気にした様子もなく、未だに「何考えてたの? サッカーの事?」とくどいくらいに聞いて来るため、「あーうん、サッカーの事」と適当に返すと天馬君は満足したのか「部活、楽しみだよね」と言って自分の席に着いた。

(落ち着きのない奴だな…)


俺は、はぁ…と小さくため息を吐いた。




――――――――――

・霧野への嫌がらせに生き甲斐を感じる狩屋
・落ち着きのない天馬

下書きを携帯に打つのが大変でした。
はい。それだけです。←

3も、一応下書きあるのですが、気力があれなので書けたら書きたいと思います。

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