▽初等部・男女主T

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流架に連れられて屋根の上に来た蜜柑は驚く。

「蛍、リン....」

2人の友だちがいた。

そして、琥珀といつも一緒にいる白いフクロウもいることに気づく。

「わかっているとは思うけど、琥珀くんは、今あんたがやろうとしてることに表立って協力はできないのよ。

あの時だって、琥珀くんが言える立場なわけないじゃない」

蛍が言った。

―琥珀、なんか知ってるん?

あの時の蜜柑の問いに、琥珀は応えられなかった。

それでも、蜜柑の手助けはしたいと思っていた。

「ありがとう、琥珀」

白いフクロウの目は、間違いなく琥珀の目だった。

フクロウは蜜柑の肩にとまり、頬をすり寄せた。

そして、流架が大鷲を呼ぶ。

「この子が、外門まで連れて行ってくれる」

「結界は私がなんとかする」

リンが続けて言った。

「これ、外で役に立つはずよ」

蛍は、何やら役立ちそうな発明品が入った袋を手渡した。

「......行くんだな?」

最後に流架がまっすぐな瞳で蜜柑にたずねる。

蜜柑は強く頷いた________







「蜜柑、行くんだな....」

琥珀は自室にいながら、フクロウに意識を移していた。

「僕は見守ることしかできないけど、君が決めたことのサポートはしたい。

せめてもの、僕の願い」








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