▽初等部・男女主T
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昨日のこともあり、かなり寝不足だった。
久しぶりの任務でとても疲れており、アリスの使い過ぎで体調もあまりよくない。
教室中の会話が雑音にしか聞こえない今、それでも1人の声だけが耳に入ってきた。
「みんなで楽しく運動すると、いろんなこと忘れてすっきりするよー」
蜜柑の声だ。
どうやら、クラスみんなでドッジボールをしようと言っているらしい。
いろんなこと忘れてすっきりする≠ゥ...
自分はそうゆうものに乗り気にならないタイプだと思っていたけど、どうやら違うみたいだ。
蜜柑から誘われたというのもあるが、今はどんな方法でもいいからこの気分を晴らしたい。
しかし、クラスでは反対派の意見が多くを占めていた。
その上、蜜柑に向かって罵声まで飛び交っている。
そんなクラスメイトを見た蜜柑。
「そっかそっかー遊びといえど、ウチとの勝負に勝つ自信ないからそうやって逃げるわけねぇー」
そんな稚拙な挑発にしっかりのってくれる棗のとりまきたちにはリンも感心していた。
琥珀はもちろん面白そうにそれを眺めていた。
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