▽初等部・男女主T
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今日は、週に一度の初等部と中等部の合同授業の日。
「なーなー蛍は何系?」
「技術系=v
「委員長は?」
「僕は潜在能力系=v
「野乃子ちゃんとアンナちゃんは?」
「あたしも技術系′uちゃんと同じ!」
「私も!」
「.....じゃ、ルカぴょんは?」
「.......」
黙る流架の代わりに抱きかかえていたウサギが体質系≠ニいうプラカードをだす。
「何が何やらウチにはさっぱり〜....」
蜜柑は今、能力別クラス≠フ仕組みについて頭を抱えていた。
そして追い打ちをかけるように、蜜柑が属する特別能力系の印象はあまりよくないと聞かされる。
「なんでそんなとこに琥珀はおるんやろう」
学園生活が短いとはいえ、蜜柑にでも、琥珀の特別さはわかっていた。
その彼が、なぜ変人の寄せ集めとまで言われる特力系なのか。
「琥珀くんについては謎が多すぎるのよね。
同じ八神家で、琥珀くんの兄は高等部にいるけど、彼は体質系よ」
蛍も、このことに関しては疑問に思ってるらしい。
「え、琥珀にお兄さんいるんやあ〜。
蛍はなんでも知ってるなあ」
蜜柑は感心するのだった。
「まあその琥珀くんも今日は学園にいないんじゃあ、不安よね」
蛍の言う通りだった。
今日は琥珀はいつものように外部での仕事で学園にはいなかった。
頼みの綱の琥珀もいないのでは、特力へ行く足取りも自然と重くなる。
「なんで琥珀おらんのやあ」
蜜柑はぽつんとつぶやいた。
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