▼高等部・男主U


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「―先生っ

先生......」

―涙を溜め、必死に呼びかける少年......

「あんたの.....

思い通りにはさせない.......

絶対......」

先生は、校長をしっかりと強く見据え、強く、強く言った。

「ごめんなさい.......

ごめ....

僕.......っ

先生...

先生........?」

先生は目を瞑り、もう二度と、その目を開けることはなかった。

―ごめんな、柚香......














―がばっ

詩は、勢いよく起き上がった。

額にはじっとりと嫌な汗がにじんでいて、それは暑いからなんかではないことは、確かだった。

「ハァ、ハァッハァッ.......

なんだよ....いまのゆめ.....

だれだよ....あいつ.....」

あのアリスは何?

夢にしてはものすごくリアルで、

不気味で、不吉で、怖くて.....

でもこれは........

式神を介して見えたもの....

これは....

現実.........?

途端に、体全体が震えた。






確かに自分は初校長の部屋に式神を忍ばせた。

あの日.....






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