△初等部男女主 (続)


□正門前(3p)
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子どもたちのために、私たちができることは...



家族みんながしあわせになるためには...



本当に、この手段しかないのだろうか...







ー...幸せな家庭を築くことを、誓いますか?



「「誓います」」






あの日あの場所で、2人で誓った。

これから2人でつくる未来に、夢をみた。

2人でいれば、どんなことだって乗り越えられると...そう思っていた。




だけど、現実は残酷で...思い描いた結婚生活は、どこにもなかった。




リン...

君にばかり辛い思いをさせて...ごめん...



苦しそうな琥珀の顔。

彼の立場をわかっているからこそ、これ以上負担をかけたくなかった。




今は、子どもたちのことを考えよう...

私たちの...かけがえのない宝物...

そのためを思うなら...

私は、今回のこと...





2人で、たくさん話して、

たくさん悩んで...



選び取った道...



それは、離れ離れで暮らすこと。

子どもたちに合った環境で...のびのびと成長していけるように...



どうかこの道が、彼らを照らしてくれますように...



強く、まっすぐ、誠実な子たちに育ってくれますように...






リン...

僕らの選択は、本当に正しかったのだろうか。

君のいない生活で、それを考えない日はない。

いつも、自問自答している。





平和な1日が終わるたび、ああ、今日もどこかで...

あなたが...琥珀が...戦っているのだな、と思う。

死と隣合わせな危険な現場を、知っているからこそ、

毎夜毎夜、その無事を願った。

離れて暮らす子どもたちも皆、狩は覚えただろうか...




お父さんに似て、まっすぐに、空を、地面を...

駆けてほしい。

友だちを、大切にしてほしい。

それが、これから先の道のりの糧になるだろうから____





会いたい、家族みんなに...





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