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□小人と大人/倉間夢
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「お前 朝から嫌がらせ?」

「え?なんで?」

彼は不機嫌そうに私を見る(見上げる)

「だって コレ・・・」

「コレ? 遊園地のチケット・・二人で行こ」

「ちげーよ!! 
なんで俺のチケットに小人ってかいてあんだ!
中学生は 大人料金だろ?」

「大丈夫!西園君は無料(小学生以下)だから」

「俺とアイツを比べんなっ!!」

典人は腕を組み 私を睨みつける

「だってね・・大人は1000円もするんだよ?」

「へぇ 」

「小人は・・子供はね500円!!
半額なんだよ!!」

「つまり お前は
俺が小学生で 自分は中学生って言いたい
ワケね」

「じゃあ・・交換しよっか?」

私は 自分のチケットを典人に渡した

「そーゆー 問題じゃねーんだよ!!」

「ふぇ?」

「この鈍感女っ!!」

もう・・なにしたいのよ・・・
大人2枚なら よかったワケ?

「でもね・・大人2枚は私の貯金が・・」

「ったく・・・・」

典人は髪をくしゃくしゃしてから
 私を見た

「一回しか言わないからな」

「うん」

「俺は背が低いかもしんないけど
心は中学生男子なんだよっ!」

 そんなに気にしてたのかっ!!
ごめんっ! 

「それと・・」

「ん?」

典人は 少し顔を赤くする

「デートは男の俺から誘うってゆーの」

そういって私に映画のチケットを手渡した

「日曜・・空けとけよ?」












       -END-

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