crown
□princess heart
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それは
突然やってきた。
私の理想の花嫁が。
princess heart
何だろ…すげー寝心地が良いな、ココは
何時も硬い床みたいなベッドで寝ている自分には、それは天国だった。
ラグナ『ン…』
あれ?
何処だよ、此処は…
もぞりと彼女はベッドから少し顔をだした。
なんだ…これ?
レースでフリフリ。純白の柔らか毛布。てか、デカすぎるだろ…このベッド;
4人位入れるだろ…
一体なんだよ…
何が起きてるんだ?
ラグナ『…!』
ふと、自分の着ていた服が真新しくなっている。
おかしいな?
常に使っていた服だったはず。傷もあってボロボロの部分もあちこちあった…よな?
新品になっちまってるんだけど(^_^;)まぁ…良いか、お気に入りの服だったし
ラグナ『てか、此処って…』
まさかと思った。
城の中だ…。
ラグナ『しかも…この感じ』
嘘…だろ?
ベッドから抜け出し、大きな窓から外を見てラグナは驚愕する
ラグナ『ま…魔王の、し…ろ?』
武術と剣術を習った師匠が言ってた。恐ろしい魔王が…古城に住んでいると
とても大きな城には、魔物や魔王の部下が住み着いて…そして
ラグナ『魔王の…居城だって』
師匠…言ってたっけ?
ラグナ『俺…なんで、此処にいるんだ?』
自分がこの城へ来た経緯が分からない…というか、思い出せない;
たしか…うさぎになんかされて、それからどうしたんだっけ?
ラグナ『?…なんだ』
窓越しに外をみていると、魔物達が慌ただしく動き出す。
ふとバルコニーに目をやると…
白いスーツを身に纏った、男らしき人物が其処に降り立った。
ラグナ『あれは…』
間違いない…魔王だ!
どうする…
今俺が起きていたら、間違いなく…殺される;
やっぱり奴が油断した時を狙って殺るしかない!
とりあえず、ベッドへ戻る
ラグナ『っ…上手く行きますように!』
師匠に教えて貰ったおまじないを三回唱えて、ラグナは再び目を閉じた
****
ガチャ
ツカツカ…
ハザマ「ん〜…まだお休み中の様ですねぇ?」
一人の男が、ベッドで眠る女性を見つめていた。
この男こそ、世界に名を轟かせている大魔王ハーザマである。世界を滅ぼすと目論み人々を苦しめている…らしい?
ハザマ「あぁ…本当にお美しい方だ」
ラグナ『……ン…んぅ?』
ラグナはまだ寝ぼけていたが…冷静になりハッとする
Σやべっ;待ち構えてたのは良いが、ベッドの寝心地が余りに良いから寝ちまった…!
ハザマ「やっと…起きそうですねぇ、では…」
ラグナ『んっ!?』
なっ////
なななななっ…なんだッ!?い…いぃ、息が…出来ねっ////
ラグナ『んっ…ふぅ!…ァッ///』
まるで…蛇に舐め回されてる様だった
絡む舌が、逃れようとしても追いかけてきて…気持ち悪いっ////
ラグナ『んはっ///…はぁ…はぁっ……!?』
ハザマ「お目覚めになりましたか…ラグナ姫?」
すっと唇が放された…
ラグナは顔が熱かった。きっと自分は今頬を真っ赤にしているんだろぅ…
ラグナ『てめっ///』
ハザマ「おや?どうしました…顔が赤いですよ」
信じられなかった、こんな…こんな野郎が魔王だ…と?
ラグナ『…っすんだっ////』
ハザマ「え…今何と?」
彼女が何か言ったが、声が掠れてるらしくハッキリと聞こえなかった…。ずいと顔を間近まで寄せた瞬間−−−
ラグナ『イキナリ何するんだって言ってんだよ#このド変態魔王がぁっ////』
ハザマ「ふぁあッ!?」
ラグナ『このエロ大魔王っ////覚悟しやがれぇぇッ#』
彼女の右ストレートは思った以上に威力があり、的確だった…
ハザマ「ぐへはッ;」