crown
□2人のラグナ
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その日は、あきらかに何時もと違っていた。
寝起きは最悪
頭はボーッとしてて、あんまり覚えていない
ああ…思考回路が鈍ってやがる;
『……。』
何かしようとしたが、思い出せずにベットの上で固まってしまったラグナ
『…ぁ』
そうだった…
『ハザマを見つけねーと…』
〜2人のラグナ〜
ハザマ「あだだだだ;」
ラグナ『逃げるんじゃねーよ#』
ハザマは朝風呂に入ってる最中だった。風呂上がり、扉の向こうから聞こえたのは大好きな彼の声。急いで服に着替えて開けて見るや否や…そこで立っていたのは、まさかの鬼畜な彼、ラグナだったのだ。
彼には今まで酷い仕打ちしか受けたことがないハザマは、本能的に危険と感じ取り…猛ダッシュで逃げるものの
ハザマ「ひぃッ、か…勘弁してくださいよ!」
バタバタバタバタ
ラグナ『あ?勘弁だって…ふざけてんのかテメェ!』
バタバタバタバタ
ハザマ「逃げ逃げッ!」
ラグナの足取りはとても早く、追い付かれてしまう。
ラグナ『逃がさねえッ!』
Σガシッ!
バックステップで逃げようとした瞬間。ラグナの投げがハザマを直撃した。身体が宙に浮き上がり回避できないハザマに容赦ない大剣の一撃が入る!
ハザマ「ぎょえへーッ!」
ラグナ『テメェが大人しくしねーからだろうが#』
ハザマ「痛いなぁもぅ…あぁ;シャツがグチャグチャに…」
ラグナ『新しいの買ってやるから…』
ハザマ「それはどうも;」
ラグナ『じゃなくてだ#』
Yシャツの襟元を掴んでジーッとハザマ見つめるラグナ
ラグナ『…テメェに頼みたい事がある』
ハザマ「わ…私に出来る事でしたら、構いませんが;」
ラグナ『テルミの奴に頼んでも《きたねー手で触るんじゃねえ》とか《調子に乗ってんじゃねー》とか五月蝿いからお前で良い』
ハザマ「は…はあ?」
ラグナ『オレの言ったことしてくれたら帰してやる…』
ハザマ「本当ですか!?」
意外だった。
普段は容赦なく自分を襲ってるラグナが、珍しく優しい…
ラグナ『出来るな?』
ハザマ「は…はい!何でもしますから!」
ラグナ『そっか…なら、良く聞いとけよ?』
こんなマジメな顔で、一体何を頼まれるのだろうか?不思議に思いつつ、ラグナの表情を伺う。
ラグナ『てめぇのガントレットハーデスでオレのインフェルノディバイダーをデストラクションしろ!!!!!』
※過激につきまして技で代弁いたします※
ハザマ「……。」
唖然とするハザマ
ラグナ『おい#聞こえてんのか、てめぇ!』
ハザマ「聞こえません!」
ラグナ『は?』
ハザマ「きーこーえーなーい!私は何も聞こえませーん!」
あー。あー。と、ハザマは耳栓をしながら叫び続けていた。