長めのはなし

□静雄さんの「飲む」話(4)
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携帯を覗いてみれば苗字さんからのメールが二通。
その他スパムメール一通、ダラーズ系一通。
その他二つを無視して削除し、苗字さんのメールに目を通す。
内容はいつも通り結構どうでもいい話ばかりなんだけど、
そのぼんやりした感じに何故か落ち着くのでいいと思う。
いつものロッテリアで飯を食いつつへらへらしてると、
「なんだ、静雄。最近よく笑ってけど。良いことでもあったのか?」
不思議そうにトムさんが声掛けてきた。
トムさんにメールの画面を見せつつ力説すれば、
シェイクを吸いながら笑って言ってくれる。
「良かったじゃないか。携帯壊さないようにな。」
大きく頷きポテトを口に突っ込むと、喉がじわりと
塩っ辛いと叫んだ。


俺の持っていた携帯の話をしよう。
その大半は握りつぶして
(いや、全部俺のせいで壊れちまったんだが)
無くしてしまったので、今の黒いスライド式の携帯は12代目だ。
結構今回は長い付き合いになっている気がするので嬉しい。
このまま寿命まで使って入れるといいんだけどな。
それにしてもこの待ちうけ。鼻の穴なのはトムさんに驚かれてしまった。
いや、別に俺が特殊な性癖を持ってるわけじゃないって事は
説明しておきたいんだがな。



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