小説

□御奉仕
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※過激な性描写を含んでおりますので、苦手な方や18歳未満の方は閲覧をお控え下さい。





「よう、おつかれさん」

茂呂はそう言って、自分を訪ねてきた琴吹を部屋に招き入れた。
琴吹は、ああ、と短く返事をしてそれに応じた。

「おっさん、今日も忙しかったのか…」

何気なく琴吹に会話を振った茂呂だったが、振り向いた所を正面から抱き締められた為、言葉を遮られた。
同時に、酒の臭いが微かに彼の鼻をついた。

(このおっさん、一杯ひっかけてきたな)

しかし、この程度の臭いなら、酒の強い琴吹のことだ。ほろ酔いにもなってない程度かもしれない。
だがいつもよりも若干積極的なこの様子を見ると、少しはいい気分になっているかな、と茂呂は予想した。

「茂…」
「!」

次の瞬間、茂呂は思わず驚いて反射的に少し身を引いた。
琴吹が性器を自分に押し当ててきたのである。
そこはもうすでに完全に勃ち上がっていて、己の存在を主張していた。

「おっさん、やる気満々じゃないか」
「すごく…したい気分なんだ。今日、どうだ…?」
「そうだねぇ…」

実際、早く寝たい、というのが茂呂の正直な所だが。
完全に勃起したモノを見せつけられては、断る側にも勇気がいるというものだ。
茂呂は返答に迷い、顎に手を添えてうーん、と唸った。

「頼む。拙者、もう我慢が出来そうにないのだ」

決めかねている茂呂に対し、懇願するように琴吹は言った。
恋仲である琴吹からそんな言い方をされては、さすがの茂呂だって承諾せざるを得ないというものである。

「やれやれ、そんじゃ、手短に済ませてくれよな」
「おお…茂っ!」

同意の言葉を発するやいなや、茂呂は琴吹に押し倒され、彼の胸に埋もれた。

(この歳で、よくやるぜ…)

そんなことを茂呂が心の中で呟いていることなど露知らず、琴吹はいざ行為を始めんと茂呂の衣を順調に剥ぎ取っていった。
やがて茂呂を褌だけの姿にさせると、琴吹も自分の衣を脱ぎ捨てて同様の姿になり、待ちきれないとでも言いたげに、すぐさま茂呂の脚を大きく開脚させた。
そしてそのまま彼の股間に手を当てて、棒の形をさがす。
しかし探り当てたその部分は棒と呼ぶには程遠く、フニャリとして柔らかい状態だった。
そう、茂呂はあまり感度のいい方ではないのだ。
何度も夜を共にしている仲なので、琴吹は彼がそういう体質だということは承知しているが、自分のそれとあまりにも対照的なそれを目の当たりにすると、気にならない訳はない。
それは、まるで想いの強さを表しているようだ、といつも琴吹の心を悲しくさせていた。
しかし悲しんでいても始まらない。
琴吹は茂呂のそれを勃ち上がらせる為、懸命に励むしか無かった。
まずはまだ柔らかい茂呂のその先端を右手で揉むようにいじりつつ、茂呂の唇を奪う。
そして余ったもう片方の左手は茂呂の胸の突起を硬くするために使われた。
このように、色んな箇所の性感帯を同時に攻めていかなければ、茂呂のそこは勃ちあがらないのだ。
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