捧げ物&頂き物

□夏風邪にはご注意を!
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ある日の朝
時刻はAM7時。遊星はいつもより少し遅れて目を開けた。だが・・・・・

「・・・・・ッ寒・・・・・」

何かがおかしい。季節は8月中旬。夏真っ只中だ。なのに 寒い。でも暑い・・・・・
暑いのに寒い 言いようのない不快感が身体を支配している。
オマケに頭はガンガンするし、喉はキリキリと痛く、声を出し辛い。
正直 気分は最悪だ。

「まさか・・・・・風邪、か・・・・・っゲホッ!!」

ようやく状況を理解した。正直、起き上がるのも怠い。
だが 仲間に心配をかけるわけにはいかない。遊星はいつも通りジャケットを手に 部屋を出た。





「よしっ!出来た!」

ガレージ内の台所。
ガレージメンバーの紅一点 未月は朝食のオムレツを作っていた。

「未月ー?出来たか?」

「出来たわよ 後は・・・・・林檎でも切ろうかな
クロウ オムレツ持っていって」

「おー」

「あ それとブルーノ!!冷蔵庫から牛乳出して人数分グラスに注いで」

「分かった」

「さてと・・・・・・・・・・あれ?遊星は?」

林檎の皮を剥きながら 何気なく部屋を見渡すと 一人居ない事に気づいた。

「まだ寝てるんじゃないかな?結構遅くまでエンジン開発やってたから・・・・・」

「あらら・・・・・・・・・・にしても珍しいわね」

その場にいる全員 時計を見上げる。時刻は7時。

「普段ならもう起きてるよな・・・・・」

「たまにはあるだろう
ここ最近 徹夜だったようだしな」

ジャックがコーヒーを飲みながら言う。

「それもそうだけど・・・・・」

最後の一皮を剥いた林檎を皿に盛り、起こそうかと考えたその時・・・・・・・・・・

「おはよう・・・・・・・・・・」

「あ 遊星!」

「おはよう 遊星・・・・・・・・・・あれ?」

「?どうしたの?未月」

「いや・・・・・・・・・・ちょっと・・・・・ね」

未月はすぐに遊星の様子がおかしいと思った。
朝の挨拶も特に変わってないし 至っていつも通りに見えるが・・・・・

「なんか・・・・・フラついてない?遊星」

「え・・・・・そう・・・・・かな?」

ブルーノは気がついてない。当然といえば当然だ。
フラついていると言っても凄く微妙なのだ。

「やっぱり・・・・・疲れてるのかな?」

「多分ね・・・・・・・・・・(疲れてるだけなら まだいいんだけど・・・・・)」

いつもと様子が違う遊星を心配しながらも 林檎を盛った皿を持って台所を出た。


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